概要

花粉症は季節性のアレルギー性鼻炎のことです。日本では春のスギ花粉症が国民の4人に1人と最も多く、他には春のヒノキ、夏や秋のイネ科(カモガヤ、オオアワガエリなど)、雑草(ブタクサ、ヨモギなど)の花粉症があります。
治療はお薬の治療をすることが多いです。症状に応じて、鼻水やくしゃみがメインの方は抗ヒスタミン剤を、鼻づまりがある方はロイコトリエン拮抗薬やトロンボキサンA2受容体拮抗薬などを内服します。さらに、点鼻薬や目薬を併用することもあります。また、耳鼻咽喉科を受診されると、鼻の洗浄処置やネブライザー(吸入)などを行い、鼻やのどの腫れをひかせたり、症状を落ち着かせることも可能です。当院でも処置は可能ですし、感染対策としてネブライザー機器には逆流防止装置を付けておりますので、安心してネブライザーを行っていただくことができます。
自分の花粉症の原因がわかっていれば初期療法も有効です。花粉が飛ぶ約2週間前からお薬を内服することで、花粉が飛び始めてからお薬を飲むよりも症状が抑えられることがわかっております。例えばスギ花粉症ですと、2月から花粉が飛び始めることが多いので、1月中旬~下旬よりお薬を飲むと良いです。
さらに、スギ花粉症とダニアレルギーの方は舌下免疫療法を行うことで、根本的にアレルギーの治療をすることも可能です。予防やお薬の治療をしても効果がない、お薬を飲むのが苦手、お薬の副作用(眠気やだるさなど)がつらい、他の病気の治療薬との飲み合わせが悪いなどあれば検討してみてください。いずれにしてもお薬の治療は医師の処方が必要なことが多いですので、耳鼻咽喉科を受診することをお勧めします。
しかし、鼻やのど、目などに花粉が入らなければ症状は出ませんので、予防も大切です。
以下を参考にしてください。
 

  • アレルギーの症状を軽くするためには、規則正しい食生活が重要です。暴飲暴食やお酒の飲みすぎ、お菓子の食べ過ぎは控え目にしましょう。お茶や野菜を多めにとり、栄養バランスのいい食事を心がけましょう。
  • 花粉が入らないように外出時はマスクやゴーグルを着用する。できるだけツルツルとして凹凸のない素材の服を選びましょう。コートなど、一番上に着るものは特に注意が必要です。
  • 帰宅したら、玄関で衣服に付いた花粉を払い、手洗いや洗顔、洗眼、うがいをする。
  • 花粉シーズンには、ドアやサッシをしっかりと閉めて外からの花粉が入らないようにしましょう。外から入った花粉を除去するため、こまめに掃除をしましょう。
  • 花粉シーズンは布団を外に干さない。布団乾燥機などを使うようにしましょう。干したいときは、花粉の飛ぶ量の少ない午前中に干しましょう。
  • 特に多いスギ花粉症は寒い時期ですので、空気が乾燥しており、花粉症の症状だけでなく乾燥していることでさらに症状が悪化しやすいです。家では加湿器や空気清浄機を使うことも効果があります。なければ蒸しタオルで鼻やのどを蒸らしたり、こまめに掃除をしましょう。
  • 晴れの日や曇りの日、前日に雨が降った日、日中の最高気温が高めの日、乾燥した日、風が強い日などは花粉が飛びやすいですので、特にこのような日の外出には注意しましょう。

花粉の予防をするためには、自分が何の花粉症なのかを確認することが必要です。当院では、血液検査により花粉症の原因となるアレルゲンを調べることができますので、お気軽にご相談ください。なお、小さなお子様でも、指に細い針をチクッと一瞬さすだけで可能な検査も可能です。また、特定の花粉症と特定の食べ物のアレルゲンの化学構造が似ているために、花粉症をお持ちの方が特定の食べ物を食べると、のどのイガイガやかゆみ、腫れなどののどの症状が出ることがあり、これを口腔アレルギー症候群といいます。例えばスギ花粉症ですとトマトを食べると、のどの症状が出ることがあります。食物アレルギーとの区別をすることも大切ですので、このような症状がみられる方はアレルギー検査をされることをお勧めします。