Qどんな時に鼓膜換気チューブを使うの?
A鼓膜切開を行っても滲出性中耳炎が再発し、聴力も低下しているケースに使います。まず、鼓膜切開をして、鼓膜の奥の貯留液を吸い出した後に、開けた鼓膜の穴に換気チューブを差し込みます。換気チューブを入れておくことで、良好な聴力を維持することができます。
Qチューブは、いつまで入れておくの?
A簡易型のチューブであれば、1~2か月経過すると自然に抜けます。ただ、チューブが抜けるとすぐに中耳炎が再発するようであれば、長期留置型チューブを入れます。この場合、1~3年は留置する必要があります。
Qチューブを入れたら、プールには入れないの?
A耳栓をすれば、問題なくプールに入ることができます。ただし、飛び込みや潜水は禁止です。万が一、耳だれが出ることがあれば、すぐに受診してください。
Qチューブを入れると、何か後遺症が残ることはないの?
Aチューブが入っている間は、細菌が侵入しやすいので耳だれが出ることがあります。また、チューブが抜けた後に、チューブが入っていた穴が閉鎖せずに残ることがまれにあります。この場合、将来的に鼓膜の穴を塞ぐ手術をする可能性があります。
執筆・監修医師紹介
院長/医学博士
楓みみはなのどクリニック 院長 中下 陽介
経歴
- 関西医科大学 医学部医学科 卒業
- 広島大学大学院 医歯薬学総合研究科 卒業
- 広島大学関連病院勤務
- 木沢記念病院 耳鼻咽喉科 副部長
- 岐阜大学医学部付属病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 助教(臨床講師)
- 中濃厚生病院 頭頸部・耳鼻咽喉科 部長
- 楓みみはなのどクリニック 院長
認定・資格
- 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
- 日本耳鼻咽喉科学会認定補聴器相談医
- 日本耳鼻咽喉科学会認定騒音性難聴担当医
- 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- 博士(医学)広島大学
- 補聴器適合判定医師