概要

食べ物が口に中に入ると、まず歯で咀嚼(かむ)して小さくし、舌が動いてのどに送られます。そしてのどの喉頭という部分が持ち上がり、喉頭蓋(こうとうがい)が気管の入口をふたすることにより、食べ物は食道に入り、そこから食道の動きで胃に送り込まれます。この一連の飲み込みの過程を嚥下(えんげ)と言います。
飲み込みにくい症状のことを嚥下障害と言います。口やのどから食道、胃のどこかが何らかの理由で狭くなったり、食べ物を送り込む筋肉の働きが弱くなったりすることにより、飲み込みにくくなります。また、食べ物や飲み物が誤って気管に入ると、その刺激で咳が出ることがあり、この症状を誤嚥(むせる)と言います。
のどが狭くなる原因として、のどの炎症でのどが腫れることがありますが、かなり重症でないと飲み込みにくい症状は生じません。注意する必要があるのは腫瘍、中でも悪性腫瘍により通り道が狭くなる状態です。咽頭がんや喉頭がん、食道がんなどをしっかり診断する必要があります。また、高齢者で飲み込みの機能が低下し、誤嚥を繰り返すと重篤な肺炎になることがありますので、飲み込みにくい症状やむせやすい症状があれば、早めに耳鼻咽喉科を受診することをお勧めします。

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嚥下障害について

 

執筆・監修医師紹介

医師 中下陽介院長/医学博士
楓みみはなのどクリニック 院長 中下 陽介

経歴

    • 関西医科大学 医学部医学科 卒業
    • 広島大学大学院 医歯薬学総合研究科 卒業
    • 広島大学関連病院勤務
    • 木沢記念病院 耳鼻咽喉科 副部長
    • 岐阜大学医学部付属病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 助教(臨床講師)
    • 中濃厚生病院 頭頸部・耳鼻咽喉科 部長
    • 楓みみはなのどクリニック 院長

認定・資格

    • 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
    • 日本耳鼻咽喉科学会認定補聴器相談医
    • 日本耳鼻咽喉科学会認定騒音性難聴担当医
    • 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
    • 日本医師会認定健康スポーツ医
    • 博士(医学)広島大学
    • 補聴器適合判定医師

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