耳の中の異物
子供はいたずらをして、ビーズやビービー弾、鉛筆の芯、豆など大人では想像がつかない物を耳の中に入れることがあります。時には小さな虫が飛び込み耳の中で動くため、痛みや出血を伴うこともあります。また、耳そうじをした際のティッシュのかけらや綿棒の先が折れて残ってしまうこともあるので、注意が必要です。
家での対処方法
がんばって取り除こうとせず、耳鼻咽喉科を受診しましょう。やればやるほど、耳の異物は奥に入ってしまうことがほとんどです。特にビービー弾は表面がツルツルでさらに球形のため、奥に入ってしまうと取るのが非常にやっかいです。もし夜間の場合、痛みがあるようなら、救急病院を受診するようにしましょう。
鼻の中の異物
多くは耳の中の異物と同じような物を、子供は好奇心からいれてしまいます。同じ物を何度でも入れてしまう子供もいます。特にティッシュのかけらや紙くずはやわらかいため、鼻への違和感も少なく、子供が何も言わずに放置しておくと、悪臭のある鼻水が出て初めて気づくこともあります。
家での対処方法
反対の鼻を押さえてふさぎ、強く鼻をかむと出てくることがあります。異物が外から見えていて、つかめそうなティッシュなら、奥に押し込んでしまわないように注意してピンセットで取り出しましょう。しかし、無理をすると鼻出血を生じたり、鼻の中が傷ついたり、異物が残ったり、奥に入ってしまうことがありますので、耳鼻咽喉科を受診してください。また、ボタン電池は粘膜を腐食させてしまい危険ですので、早急に耳鼻咽喉科か救急病院を受診するようにしましょう。
執筆・監修医師紹介
院長/医学博士
楓みみはなのどクリニック 院長 中下 陽介
経歴
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- 関西医科大学 医学部医学科 卒業
- 広島大学大学院 医歯薬学総合研究科 卒業
- 広島大学関連病院勤務
- 木沢記念病院 耳鼻咽喉科 副部長
- 岐阜大学医学部付属病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 助教(臨床講師)
- 中濃厚生病院 頭頸部・耳鼻咽喉科 部長
- 楓みみはなのどクリニック 院長
認定・資格
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- 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
- 日本耳鼻咽喉科学会認定補聴器相談医
- 日本耳鼻咽喉科学会認定騒音性難聴担当医
- 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- 博士(医学)広島大学
- 補聴器適合判定医師