三叉神経とは?

顔の感覚(痛い、冷たい、熱いなど)を脳に伝える神経が三叉神経です。三叉神経には3つの枝があり、1番目の枝がおでこ、2番目に枝が頬、3番目の枝が下あごへとつながっています。三叉神経痛は、この枝の範囲に痛みが起こるのが特徴です。また、季節によって痛みが変動するのも特徴で、11月や2月に痛みがひどくなる方が多い傾向にあります。

症状

顔面の痛みが生じます。多くの場合、症状は強く、突発的な数秒間の走るような痛みで、長く続いても数十秒です。また、さまざまな動作で痛みが誘発されることが多く、洗顔やお化粧、髭剃りなどで顔に痛みが走ったり、ものを噛んだり、冷水を飲むだけでも痛みが走ることがあります。

診断と検査

痛みの症状や病気の経過の聞き取りで、おおよその診断がつきます。また、カルバマゼピンという薬を飲んで症状が楽になる場合は三叉神経痛の可能性が高くなります。痛みが続く場合は、脳のMRI検査が必要となります。中には、脳腫瘍が原因の場合や、脳内の血管によって三叉神経が圧迫されて痛みが出る場合があるためです。MRI検査は当院では実施しておりません。実施可能な総合病院に紹介させていただきます。

当院での治療

三叉神経痛はお薬がよく効く病気のひとつです。カルバマゼピンという薬で、8割くらいの人で一時的に痛みが消失あるいはかなり改善します。ただし、痛みが続く場合は先に述べたMRI検査を受けていただいたり、脳神経内科や脳神経外科を受診していただくことをお勧めします。

執筆・監修医師紹介

医師 中下陽介院長/医学博士
楓みみはなのどクリニック 院長 中下 陽介

経歴

    • 関西医科大学 医学部医学科 卒業
    • 広島大学大学院 医歯薬学総合研究科 卒業
    • 広島大学関連病院勤務
    • 木沢記念病院 耳鼻咽喉科 副部長
    • 岐阜大学医学部付属病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 助教(臨床講師)
    • 中濃厚生病院 頭頸部・耳鼻咽喉科 部長
    • 楓みみはなのどクリニック 院長

認定・資格

    • 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
    • 日本耳鼻咽喉科学会認定補聴器相談医
    • 日本耳鼻咽喉科学会認定騒音性難聴担当医
    • 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
    • 日本医師会認定健康スポーツ医
    • 博士(医学)広島大学
    • 補聴器適合判定医師

院長紹介はこちら