三叉神経とは?
顔の感覚(痛い、冷たい、熱いなど)を脳に伝える神経が三叉神経です。三叉神経には3つの枝があり、1番目の枝がおでこ、2番目に枝が頬、3番目の枝が下あごへとつながっています。三叉神経痛は、この枝の範囲に痛みが起こるのが特徴です。また、季節によって痛みが変動するのも特徴で、11月や2月に痛みがひどくなる方が多い傾向にあります。
症状
顔面の痛みが生じます。多くの場合、症状は強く、突発的な数秒間の走るような痛みで、長く続いても数十秒です。また、さまざまな動作で痛みが誘発されることが多く、洗顔やお化粧、髭剃りなどで顔に痛みが走ったり、ものを噛んだり、冷水を飲むだけでも痛みが走ることがあります。
診断と検査
痛みの症状や病気の経過の聞き取りで、おおよその診断がつきます。また、カルバマゼピンという薬を飲んで症状が楽になる場合は三叉神経痛の可能性が高くなります。痛みが続く場合は、脳のMRI検査が必要となります。中には、脳腫瘍が原因の場合や、脳内の血管によって三叉神経が圧迫されて痛みが出る場合があるためです。
当院での治療
三叉神経痛はお薬がよく効く病気のひとつです。カルバマゼピンという薬で、8割くらいの人で一時的に痛みが消失あるいはかなり改善します。ただし、痛みが続く場合は先に述べたMRI検査を受けていただいたり、脳神経内科や脳神経外科を受診していただくことをお勧めします。