原因
多くの場合はアレルギー性鼻炎(花粉症)や鼻かぜが影響しています。鼻のかゆみや鼻水、くしゃみのため鼻をこすってしまい、傷ができて出血します。
出血しやすい場所
鼻出血の多くは、鼻の穴の内側になる軟骨の部分(キーゼルバッハ部位)から出血します。この部分は奥の方ではなく、鼻の穴の入口から1cmくらいの部分で、血管が網目のように張り巡らされております。
検査
前鼻鏡検査や内視鏡検査などで、出血した部分を直接見て確認します。
出血回数や出血量が多い場合や血が止まりにくい場合は血液検査を行い、貧血や血液の病気がないかを調べます。
当院での治療
止血剤の内服を行います。さらに、出血した部分への治療としては、止血剤を付けた綿を鼻内に挿入して圧迫止血したり、炎症を抑える軟膏を塗ることがあります。また、粘膜の表面に血管が浮き出ている場合、血管を電気メスで焼く粘膜焼灼術を行うこともあります。アレルギー性鼻炎や鼻かぜを伴う場合は、対症療法として内服薬や頓服薬を使用することもあります。
ご家庭での止血方法
鼻出血が生じたら、横にならず座ったまま、頭を少し前かがみにします。そして、鼻の穴に少し湿らせた綿球やティッシュを詰め、鼻の穴の柔らかい部分(鼻翼)を10分ほど強くつまんでください。多くの場合はこの方法で止血可能です。なお、血液は大量に飲み込むとおう吐しますので、飲み込まず吐き出すようにしましょう。
執筆・監修医師紹介
院長/医学博士
楓みみはなのどクリニック 院長 中下 陽介
経歴
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- 関西医科大学 医学部医学科 卒業
- 広島大学大学院 医歯薬学総合研究科 卒業
- 広島大学関連病院勤務
- 木沢記念病院 耳鼻咽喉科 副部長
- 岐阜大学医学部付属病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 助教(臨床講師)
- 中濃厚生病院 頭頸部・耳鼻咽喉科 部長
- 楓みみはなのどクリニック 院長
認定・資格
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- 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
- 日本耳鼻咽喉科学会認定補聴器相談医
- 日本耳鼻咽喉科学会認定騒音性難聴担当医
- 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- 博士(医学)広島大学
- 補聴器適合判定医師