鼻うがい
みなさん、「鼻うがい」をご存じでしょうか?のどのガラガラうがいは良くされると思いますが、鼻もうがいすることが大切です。
鼻うがいのメリット
鼻うがいのやり方
1)洗面所で行うか、洗面器を用意して行って下さい。
2)鼻にノズルをあて、前かがみになり「エー」もしくは「アー」と声を出しながら洗浄します。洗浄液は入れた鼻かもう片方の鼻、口から出てきます。無理に口から出す必要はありません。
3)両鼻を交互に洗浄します。
*鼻の手術後に行う方は、鼻の中が腫れているため、痛みや血が出ない程度にやさしく行って下さい。
*使用回数は1日2~3回をお勧めします。やりすぎは鼻の粘膜を傷つける可能性があるので注意してください。
*普通の水だと粘膜を痛めてヒリヒリするので、通常は生理食塩水(濃度0.9%)を作成するか、専用の洗浄剤を購入して使用してください。
*温度は体温に近い40℃位が適温です。
購入方法
*院内で販売しておりますので、受付にお問い合わせください。
*当院では「ハナクリーン」という機器をお勧めしております。詳細は下記のハナクリーンの専用サイトをご参照ください。
耳抜き
みなさん、「耳抜き」をご存知でしょうか?耳つまりが生じたときに、両鼻をつまみ、耳に圧力を送ることです。スイミングやダイビングをする方は、耳がつまりやすいので、耳抜きが必要になります。また、滲出性中耳炎や航空性中耳炎の方は、耳と鼻の間の耳管の機能が悪くなることで生じますので、治療の一環として耳抜きが必要になります。しかし、自分で耳抜きをすることができない方も多くみられます。そんな方のために開発されたのが「オトヴェント」です。これは鼻で風船を膨らませることで、鼓膜へ無理な負担をかけずに耳管を開き、中耳圧と外気圧とを等しくします。
オトヴェントの使い方
1.鼻をよくかみましょう。下を向いて片方ずつかんで下さい。
2.ノーズピース(鼻にあてる部分)と風船とをつないでください。
3.息を深く吸い込んで口を閉じ、左鼻の孔を左手でふさいでください。
4.ノーズピースを右手でつまみ、右鼻の孔にしっかり当て、口は閉じたまま、右鼻の孔から息をふきこんで、風船がグレープフルーツの大きさになるまでふくらませてください。
5.次に、同じ方法を左鼻の孔にも行ってください。
6.うまくできない場合、風船をふくらませ、口を閉じたままの状態でゴクンとツバを飲み込んでみてください。
*使用頻度・使用期間
・初めての方は、1日3回(朝、昼、夕)、毎回片鼻で1回ずつで1週間程度使用してください。
・第2週になり慣れてきたら、1日2回(朝、夕)、2~3週間連続して使用してください。
・その後使用するかどうかは医師に確認して行いましょう。
*注 意
・3歳以上のお子さんからご使用できます
・新しい風船は硬くてふくらましにくいです。まず風船を伸ばしたり、口でふくらましたりしてほぐしてから使用すると、ふくらましやすくなります。
・お子さんが行うのが難しそうなら、まず保護者の方が実演して見せてあげてください
・風船は20回ふくらませた後は破棄して、新しいものに交換してください。効果が乏しくなる可能性があります。
・グレープフルーツの大きさ以上にふくらませると、風船の寿命が短くなります。
・風邪をひいて、鼻水が多いときや耳がいたいときなどは使用しないでください。
・風船に天然ゴムが使用されているので、天然ゴムにアレルギーのある方は使用できません。
・ノーズピースを鼻に入れすぎると鼻出血の原因になるので注意してください。
・無理に風船をふくらませると、激しいめまいを感じることがあるので、その際はすぐに使用を止め、医師の診察を受けてください。
・専用の風船以外のおもちゃの風船をノーズピースに取り付けて使用しないでください。
購入方法
*ネット通販で販売しておりますが、詳細は下記専用サイトをご参照ください。
*オトヴェントは、滲出性中耳炎の治療の他、ダイビングの耳抜き練習、航空性中耳炎の予防、高気圧酸素治療の耳痛予防にも用いられますので、どのような目的でオトヴェントを使用されたいかをお伝えください。
*滲出性中耳炎の治療にオトヴェントを用いる場合は、医師による診断およびオトヴェント使用の指示が必要となります。
*当院では「オトヴェント」という機器をお勧めしております。詳細は下記のオトヴェントの専用サイトをご参照ください。
執筆・監修医師紹介
院長/医学博士
楓みみはなのどクリニック 院長 中下 陽介
経歴
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- 関西医科大学 医学部医学科 卒業
- 広島大学大学院 医歯薬学総合研究科 卒業
- 広島大学関連病院勤務
- 木沢記念病院 耳鼻咽喉科 副部長
- 岐阜大学医学部付属病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 助教(臨床講師)
- 中濃厚生病院 頭頸部・耳鼻咽喉科 部長
- 楓みみはなのどクリニック 院長
認定・資格
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- 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
- 日本耳鼻咽喉科学会認定補聴器相談医
- 日本耳鼻咽喉科学会認定騒音性難聴担当医
- 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- 博士(医学)広島大学
- 補聴器適合判定医師