どんな時に骨折する?
交通事故やスポーツ、けんか、転倒、転落などの不慮の事故が原因で骨折します。軽度の衝撃でも骨折することがあります。
症状
鼻のつけ根にある硬い骨が折れるため、鼻筋が曲がったり、へこんだりして、外見上の変形が見られます。また、多くの場合は鼻出血を伴います。
鼻骨の周りの骨も一緒に骨折した場合、目の周りの骨の骨折で複視(物が二重に見える)や視力低下など、頬の骨の骨折で顔がくぼむや顔のしびれなど、あごの骨の骨折で口が開きにくいなどの合併症が起こることがあります。
検査
まずは鼻の中を診察します。鼻の入口から直接観察(前鼻鏡検査)したり、内視鏡検査などで診察します。レントゲン検査やCT検査で骨折の有無を調べます。CT検査では骨折の有無だけでなく、骨折の程度や状態、周りの骨の骨折の有無なども調べます。なお、CT検査は当院では行っておりませんので、検査可能な病院に紹介させていただきます
当院での治療
骨折をしたまま放置したら、約2週間で骨折したところはそのままの状態で固まってしまい、鼻筋が曲がったままになります。したがって、受傷後1週間以内に手術(鼻骨骨折整復術)を行います。この手術は局所麻酔で行い、鼻の中に器具を挿入して骨折を治します。
骨折をしていても、外見上の変形が見られない場合、手術を行わずに消炎剤や止血剤などの薬物療法だけで経過をみることもあります。
鼻骨だけでなく、周りの骨も骨折している複雑骨折の場合、全身麻酔下の手術が必要になることがあり、その際は手術可能な病院に紹介させていただきます。
執筆・監修医師紹介
院長/医学博士
楓みみはなのどクリニック 院長 中下 陽介
経歴
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- 関西医科大学 医学部医学科 卒業
- 広島大学大学院 医歯薬学総合研究科 卒業
- 広島大学関連病院勤務
- 木沢記念病院 耳鼻咽喉科 副部長
- 岐阜大学医学部付属病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 助教(臨床講師)
- 中濃厚生病院 頭頸部・耳鼻咽喉科 部長
- 楓みみはなのどクリニック 院長
認定・資格
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- 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
- 日本耳鼻咽喉科学会認定補聴器相談医
- 日本耳鼻咽喉科学会認定騒音性難聴担当医
- 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- 博士(医学)広島大学
- 補聴器適合判定医師