薬剤性鼻炎とは?

鼻づまり用の市販の点鼻薬を長期に渡って使いすぎたために生じてしまう、鼻の粘膜が腫れる病気のことです。

点鼻薬を使いすぎると?

始めは点鼻薬を使用するとすぎに鼻づまりがよくなっていたのに、徐々に効果が弱くなり、最後には点鼻薬を使用しても効果を実感できず、いつも鼻がつまるようになってしまいます。

点鼻薬の効能

点鼻薬の主成分は血管収縮剤といわれる薬剤です。点鼻薬を使用すると、鼻の粘膜の豊富な血管が収縮して細くなることで、鼻の粘膜自体も縮み空気の通りがよくなり、鼻づまりを改善する仕組みです。

点鼻薬を使いすぎるとなぜよくないの?

血管収縮剤入りの点鼻薬を使いすぎると、リバウンド現象が起こり、鼻の中の血管は薬剤に反応しなくなります。薬の効果が弱くなれば、さらに使用回数は増え、ついには鼻の血管は以前よりも太くなり、鼻の中の粘膜は強く膨張したままの状態が続き、鼻づまりも続いてしまいます。

当院での治療

まずは市販の点鼻薬を中止していただきます。次に、鼻づまりを改善させる内服薬を飲んでいただきます。多くの場合は2~3週間で鼻づまりは解消されます。それでも改善がない場合、手術による治療を検討することになります。手術は当院では行っておりませんので、手術が実施可能な病院に紹介させていただきます。


 

執筆・監修医師紹介

医師 中下陽介院長/医学博士
楓みみはなのどクリニック 院長 中下 陽介

経歴

    • 関西医科大学 医学部医学科 卒業
    • 広島大学大学院 医歯薬学総合研究科 卒業
    • 広島大学関連病院勤務
    • 木沢記念病院 耳鼻咽喉科 副部長
    • 岐阜大学医学部付属病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 助教(臨床講師)
    • 中濃厚生病院 頭頸部・耳鼻咽喉科 部長
    • 楓みみはなのどクリニック 院長

認定・資格

    • 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
    • 日本耳鼻咽喉科学会認定補聴器相談医
    • 日本耳鼻咽喉科学会認定騒音性難聴担当医
    • 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
    • 日本医師会認定健康スポーツ医
    • 博士(医学)広島大学
    • 補聴器適合判定医師

院長紹介はこちら