唾液腺とは?
唾液を作る組織には口の周りにある大唾液腺と口の中にある小唾液腺があります。特に大唾液腺は多くの唾液を分泌しており、耳下腺・顎下腺・舌下腺の3種類があります。耳下腺で作られた唾液は上の奥歯付近の頬から口の中へ流れ出ます。顎下腺や舌下腺で作られた唾液は舌の裏へ流れ出ます。
症状
耳下腺腫瘍では耳の下が腫れてきます。顎下腺腫瘍ではあごの下が腫れてきます。良性の場合、痛みは伴うことは少ないですが、悪性の場合、痛みや顔面神経麻痺が現れることがあります。
悪性か良性か?
ほとんどが良性腫瘍です。細胞のタイプが多くあり、その中でも多型腺腫とワルチン腫瘍の頻度が高いです。良性腫瘍の場合、次第に大きくなることはあっても、転移したり、生命の危険を脅かすことはありません。ただし、何年も放置しているとまれに悪性化するタイプもあります。
検査
CT検査やMRI検査を行い、腫瘍の大きさや形などを詳しく調べます。また、注射針を刺して、腫瘍の一部を吸い取り、腫瘍のタイプを調べます(穿刺吸引細胞診)。
治療
唾液腺腫瘍は、良性であっても放置すると悪性化する場合もあるため、手術による摘出が原則です。当院では手術を実施していないので、実施可能な病院に紹介させていただきます。なお、お薬で治すことはできません。