症状

のどぼとけの下にある甲状腺が腫れて痛みます。腫れの多くは外から見ると目立ちませんが、触ると硬く腫れる部分があります。痛みと腫れの場所は右から左、左から右へと移動することもあります。また、38℃前後の発熱が長く続く場合もあります。

原因

風邪の症状から引き続いて起こることがよくあるため、風邪を引き起こすウイルスが原因ではないかと言われています。30~40代の女性に多く、夏に多くみられます。

検査

血液検査を行い、白血球や炎症反応、甲状腺機能などを調べます。また、超音波検査(エコー検査)で甲状腺内部の状態(腫れの程度、腫瘍がないかなど)を調べます。

当院での治療

自然に治る病気ですが、経過が長くなることが多く、治るまでに2か月前後かかる場合もあります。ウイルス感染が原因と言われているため、抗菌薬は使わず、対症療法を行います。解熱鎮痛剤ステロイドホルモン剤などを内服し、炎症を抑えます。症状は劇的に改善しますが、内服をすぐに中止すると症状が再発しやすいため、長期間内服する場合もあります。

日常生活の注意点

痛みや発熱の強い時期はなるべく安静にします。長い時間の入浴は疲れるので、短時間にしましょう。なお、食事の制限はありません。
 

執筆・監修医師紹介

医師 中下陽介院長/医学博士
楓みみはなのどクリニック 院長 中下 陽介

経歴

    • 関西医科大学 医学部医学科 卒業
    • 広島大学大学院 医歯薬学総合研究科 卒業
    • 広島大学関連病院勤務
    • 木沢記念病院 耳鼻咽喉科 副部長
    • 岐阜大学医学部付属病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 助教(臨床講師)
    • 中濃厚生病院 頭頸部・耳鼻咽喉科 部長
    • 楓みみはなのどクリニック 院長

認定・資格

    • 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
    • 日本耳鼻咽喉科学会認定補聴器相談医
    • 日本耳鼻咽喉科学会認定騒音性難聴担当医
    • 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
    • 日本医師会認定健康スポーツ医
    • 博士(医学)広島大学
    • 補聴器適合判定医師

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