症状
座った状態や寝た状態から急に立ち上がった時に血圧が下がり、ふらつき、めまい、動悸、視界のかすみなどの症状が出ます。さらには失神することもあります。
原因
立った状態になると、全身に循環している血液の内、500~800mlが腹部や下肢に移行します。そのため心臓へ戻る静脈に流れる血液量が減り、脳への血液量が減るために、脳が一時的な虚血状態になり症状が起こります。自律神経が乱れると、副交感神経から交感神経にうまく切り替えることができず、血圧を上げることができないことも原因となります。高齢者や10代の方、寝たきりの方、産後6~8週の方、精神疾患をお持ちの方に多くみられます。
当院での治療
起立性低血圧の治療は、薬による治療が一般的です。低血圧治療薬や自律神経調整薬、血管収縮薬、漢方薬などを使用します。
日常生活での注意点
起立性低血圧は立ち上がる時にゆっくりと立ち上がることを心がけるだけでも症状を軽減、予防することができます。普段の生活では以下のポイントに注意しましょう。
〇十分に睡眠をとる
〇規則正しく食事をとる
〇適度な運動をする
〇定期的にコップ1杯程度の水分をとる
〇ストレスを解消する
執筆・監修医師紹介
院長/医学博士
楓みみはなのどクリニック 院長 中下 陽介
経歴
-
- 関西医科大学 医学部医学科 卒業
- 広島大学大学院 医歯薬学総合研究科 卒業
- 広島大学関連病院勤務
- 木沢記念病院 耳鼻咽喉科 副部長
- 岐阜大学医学部付属病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 助教(臨床講師)
- 中濃厚生病院 頭頸部・耳鼻咽喉科 部長
- 楓みみはなのどクリニック 院長
認定・資格
-
- 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
- 日本耳鼻咽喉科学会認定補聴器相談医
- 日本耳鼻咽喉科学会認定騒音性難聴担当医
- 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- 博士(医学)広島大学
- 補聴器適合判定医師