症状
ある日、突然「耳がつまる」「聞こえにくい」「耳がポーンとする」などといった症状が現れます。耳あかもなく、鼓膜も正常ですが、聴力検査を行うと、低音域のみが軽度の難聴になっています。似た病気に「突発性難聴」がありますが、低音障害型感音難聴は、難聴の音域が低音のみという点が特徴です。
原因
直接的な原因は不明ですが、間接的な原因として、ストレス、疲労、睡眠不足などとのかかわりが指摘されており、別名「ストレス性難聴」とも呼ばれています。
当院での治療
まずは、ストレスや睡眠不足を解消することが大切です。軽症の方は、それだけで治る場合もあります。
【当院での治療】
- 循環代謝改善剤やビタミンB12製剤、漢方薬などの内服
- 聴力低下の程度によっては、ステロイドホルモン剤の内服や点滴
これらの治療で、約2/3の方は1週間以内に治りますが、治りにくい方の場合は、点滴を1~2週間位、内服を1~3か月程度していただく場合もあります。
生活上、気をつけていただくこと
前述したように、ストレスや疲れ、睡眠不足の解消を心がけましょう。そのための軽い運動は、まったく問題ありません。また、適度な水分摂取も大切です。男性なら1日2リットル、女性なら1日1.5リットルが目安です。この病気は再発する場合もありますので、一旦治っても症状が出たらすぐに受診してください。また、めまいが現れた場合はメニエール病を疑いますので、医師や看護師にお知らせください。