鼻吸い外来
「鼻」は基本的に嗅覚(におい)や鼻からの呼吸を司る器官です。また、空気中に存在する細菌やウイルス、ほこり、花粉などが体内に入ってくることを防いだり、体温や湿度調節も行う、言わば加湿器のような臓器です。そのため、鼻の病気が起こるとにおいや鼻呼吸に支障をきたし、日常生活にも影響してきます。また、鼻の病気は花粉症やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎など病気の種類が多彩ですし、おこさんからご年配の方まで、年齢や性別に関係なく生じ得ます。
鼻水とは?
鼻水は、普段は体を守るために働いています。鼻粘膜の表面をまんべんなく覆って湿り気を保ち、吸い込まれた異物を取り除いています。1日に分泌される量は約1.5リットルといわれています。通常、鼻水の大半はのどの奥へ流れこみ、唾液などと一緒に胃へ飲み込まれます。さらに鼻かぜや花粉症、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎になると、鼻水の量がかなり増えます。これは、大量の細菌やウイルス、花粉、ほこりなどの刺激により炎症反応が起きるためです。また、同時に鼻の粘膜が腫れて鼻腔が狭くなるので、鼻づまりも起きてしまいます。普段は積極的に鼻吸いを行う必要はありませんが、上記なような病気の際は、鼻吸いが必要となってきます。
対象
鼻かぜや花粉症、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などで鼻水が多くなり、鼻の粘膜が腫れると、通常の鼻の役割を果たせなくなるので、ある程度鼻水を吸ってあげる必要があります。以下の症状が気になる方は鼻吸い外来の受診をお勧めします。
・鼻水が多くて苦しい、眠れない
・鼻水がのどにおりてむせて苦しそう
・鼻づまりで呼吸が苦しい
・鼻水や鼻づまりで飲食がしづらそう
・自分で鼻がかめないお子さん
・黄色や緑色の膿みたいな鼻水が出ている
・ネバネバの鼻水が出ている など
実施時期
処置時間:約5分かかります
*特に決まった時期はありませんので、ご希望の日時にご受診ください。
*通常診療の一貫として実施しますので、通常の予約方法でご来院いただき、「鼻吸い外来希望」であることを受付のスタッフにおつたえください。
*未就学児のみですが「鼻吸い特急券」をお配りしています。順番予約は不要で、しっかり鼻水を吸います。期間中は何回でも毎日でも使用できます。ただし、平日のみの対応です。また、この券を使用する場合、耳やのどの診察、お薬の処方は一切できません。状態が悪化している場合、通常の診察を受けてください。