アデノウイルス感染症とは?
春から夏にかけて流行する感染症です。主にアデノウイルス3型に感染して扁桃腺やリンパ節に潜伏、増殖して咽頭炎、結膜炎などを起こします。夏風邪である咽頭結膜熱(プール熱)を発生させるウイルスです。
症状と経過
のど全体が赤くなり、扁桃腺に白っぽい膿が多数付きます。39℃前後の発熱が3~5日続き、のどの痛みを伴います。また、結膜炎を起こし目やにや目の充血などが出ることがあります。多くの場合1~2週間で治ります。
原因
アデノウイルス感染症は、ウイルスがついている手指や物品による接触感染が主な原因であり、咳やくしゃみの飛沫感染もあります。潜伏期間は5~7日です。
検査
のどの奥の粘膜を綿棒でぬぐって、アデノウイルスがいるかどうか検査します。
*当院では検査は行っておりません。
当院での治療
特効薬はないため、対症療法が主体となります。発熱に対しては解熱薬を、のどの痛みに対しては鎮痛薬などを使用します。脱水気味になると、痰がネバネバになり吐き出しにくくなるので、こまめに水分補給を行ってください。細菌感染の合併が疑われる場合は抗菌薬を使用します。眼の症状が強い時には、眼科的治療が必要となることもあります。
日常生活の注意点
接触や飛沫により感染するので、感染した人の唾液や痰の付いた物の扱いに注意し、手洗い、うがい、マスクの着用を行いましょう。特に小さなお子さんで兄弟姉妹がいる場合は特に感染しやすいので、注意しましょう。特に家庭内でタオルや食器を共用することはやめましょう。
登園・登校について
結膜炎を伴う場合は特に感染力が強く、学校保健安全法の規定で、主要症状が消失した後2日を経過するまで登園・登校はしないようにお願いします。なお、結膜炎がなければ、熱が下がって1日程度経過をみて元気があれば集団生活に戻ってよいでしょう
執筆・監修医師紹介
院長/医学博士
楓みみはなのどクリニック 院長 中下 陽介
経歴
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- 関西医科大学 医学部医学科 卒業
- 広島大学大学院 医歯薬学総合研究科 卒業
- 広島大学関連病院勤務
- 木沢記念病院 耳鼻咽喉科 副部長
- 岐阜大学医学部付属病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 助教(臨床講師)
- 中濃厚生病院 頭頸部・耳鼻咽喉科 部長
- 楓みみはなのどクリニック 院長
認定・資格
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- 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
- 日本耳鼻咽喉科学会認定補聴器相談医
- 日本耳鼻咽喉科学会認定騒音性難聴担当医
- 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- 博士(医学)広島大学
- 補聴器適合判定医師