イネ科の植物
スギやヒノキに次いで発症者が多いのが、イネ科植物の花粉症です。イネ科の植物はいろいろありますが、日本に多く生息しているのは、カモガヤとオオアワガエリと雑草です。空地や道端、川沿いなどに生息しています。
花粉の季節
イネ科の植物にはカモガヤやオオアワガエリの他、ハルガヤやホソムギなどがありますが、ほぼ同じ時期に飛散します。4月下旬から飛散し始め、7月上旬にいったん終息し、再び8月下旬から9月下旬まで飛散します。
症状
スギやヒノキの花粉症の症状と同様です。透明の鼻水や鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみです。また、咳が続くこともあり、子供の場合、鼻出血が続くこともよくあります。
検査
まず、鼻やのどの状態を診察します。次に鼻水の検査や血液検査などを組み合わせて、カモガヤやオオアワガエリのアレルギーがあるか調べます。
当院での治療
花粉が飛んでいる間は、継続的に抗アレルギー剤の内服をします。また、点鼻薬や点眼薬を使います。また、症状がひどくなりやすい方には、頓服薬も使います。咳が多い場合は、喘息の治療に準じてステロイド吸入薬を使うことがあります。薬物療法で花粉症のすべての症状を抑え込むことは不可能ですが、日常生活や仕事、学業などに影響のない程度に症状を抑えることを目標とします。
日常生活での注意点
イネ科の雑草花粉は午前中に多く飛散し、スギ花粉よりも飛散距離が短い(500m程度)ことが特徴です。午前中の外出を控えると良いでしょう。また、お子さんは公園などの屋外で遊ぶ機会が多いため、花粉をいっぱい吸い込んでしまい、症状が強く出ます。普段は症状があまりなくても、症状の悪化を防ぐためにも、お薬を欠かさず飲むようにしましょう。