扁桃腺が大きいと、手術が必要ですか?

大きいだけでは、手術は必要ありません。何か症状があれば、手術を検討します。

どういった場合に手術が必要ですか?

◎扁桃腺が大きいために(扁桃肥大(へんとうひだい))、のど(気道)が狭くなり、睡眠時に強いいびきや無呼吸が生じる場合。

◎扁桃腺が炎症を起こし(扁桃炎)、年に4~5回以上の強いのどの痛みや高熱が生じ、学校やお仕事を休むなど、社会生活に支障をきたす場合(習慣性扁桃炎(しゅうかんせいへんとうえん))。

◎扁桃腺が原因で、手足の皮膚(掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう))や腎臓(IgA腎症)、関節リウマチなど身体のさまざまな部位に病気が起きてしまう場合(扁桃病巣感染症(へんとうびょうそうかんせんしょう))。

扁桃腺を取っても大丈夫ですか?

身体の免疫機能に関わる器官ですが、3~4歳以上であれば、扁桃腺がなくても特に問題がないとされています。そのため、3~4歳ごろから手術を検討します。

どんな手術を行うのですか?

◎手術時間:30~1時間程度

◎方法:口と歯の周囲に開口器という器具を固定して、口の中から手術を行います。周りの組織とくっついている(癒着)ので、周りの組織からはがしながら扁桃腺を摘出します。

◎入院:必要となります。手術後の管理が大切なため、入院期間は一般的に約1週間で、退院後も1~2週間程度はのどの安静が必要です。

◎麻酔:昔は局所麻酔が中心に行われていましたが、現在は安全性を考慮して、一般的に全身麻酔で手術を行っています。

*手術は当院では行っておりませんので、手術が実施可能な病院に紹介させていただきます。