急性中耳炎Q&A|登園・お風呂・プール・夜間の耳の痛みの対処法
「保育園は休ませるべき?」「お風呂やプールはいつから?」「夜中に痛がったらどうすれば?」――急性中耳炎になったお子さんの保護者の方から、よくいただく質問をまとめました。
急性中耳炎は、風邪をきっかけに鼓膜の奥の「中耳」に細菌やウイルスが感染し、耳の痛みや発熱が起こる病気です。症状・原因・治療の詳しい解説は、急性中耳炎の記事をご覧ください。

急性中耳炎Q&A|登園・登校とお風呂・プール
急性中耳炎は、耳の痛みや熱が落ち着けば、登園・登校や入浴はふだんに近い生活に戻せます。プールは鼓膜の状態により判断が変わるため、診察で確認しましょう。

Q. 急性中耳炎のとき、保育園や学校は休んだほうがいいですか?
A. 耳を痛がっている間はお休みしましょう。痛みが治まれば、翌日から登園・登校できることがほとんどです。熱がある場合や耳だれ(耳から出る液体)がある場合は、医師にご相談ください。
Q. お風呂に入ったり、髪を洗ったりしてもいいですか?
A. 耳を痛がっているときは、湯船につかるのは控えましょう。体が温まると痛みが強くなることがあります。シャワーや洗髪は、耳に水が入らないよう気をつければ基本的に問題ありません。頭までお湯に潜るのはやめましょう。
Q. プールはいつから入れますか?
A. 中耳炎のきっかけになった風邪が治るまでは、プールはお休みしましょう。プールに入ると治りが遅くなることがあります。再開の時期は鼓膜の状態をみて判断しますので、医師または看護師にご確認ください。
急性中耳炎Q&A|通院・繰り返す中耳炎と聞こえ
急性中耳炎は、痛みが消えた後も鼓膜が元に戻るまで通院を続けることが大切です。小さなお子さんは繰り返しやすいため、その都度しっかり治すことが聞こえを守ることにつながります。
Q. 痛みが治まったら、もう通院しなくてもいいですか?
A. 痛みが消えても、中耳に膿や液体が残っていることがよくあります。そのままにすると滲出性中耳炎に移り、聞こえが悪い状態が続くことがあります。鼓膜が元の状態に戻ったと医師が確認するまで通院を続けてください。
Q. 中耳炎は何度も繰り返しますか?
A. 4〜5歳ごろまでのお子さんは、風邪をひくたびに中耳炎になることがよくあります。耳管(鼻の奥と耳をつなぐ管)の形が成長とともに大人に近づくと、繰り返しにくくなっていきます。なりやすさには個人差があります。
Q. 中耳炎を繰り返すと、耳が聞こえにくくなりますか?
A. その都度しっかり治療を受けていれば、聞こえに影響が残ることは多くありません。ただし、滲出性中耳炎が長引いている場合は聞こえが落ちていることがあるため、定期的に鼓膜や聴力を確認します。
急性中耳炎Q&A|夜間の痛み・薬・鼓膜切開

夜間に耳を痛がるときは、まず解熱鎮痛薬で痛みを和らげ、翌日に受診していただくのが基本です。ただし、危険なサインがある場合は時間を問わず救急受診してください。
Q. 夜中に耳をひどく痛がるときはどうすればいいですか?
A. 解熱鎮痛薬(飲み薬や座薬、市販薬を含む)を使ってください。痛みが落ち着けば、翌日の受診で多くの場合は問題ありません。ただし、ぐったりしている、けいれんがある、耳の後ろが赤く腫れているといった場合は、夜間・休日でも救急外来を受診し、必要であれば救急車を呼んでください。
Q. 熱がないのに、耳の痛みで座薬を使ってもいいですか?
A. 使って構いません。解熱鎮痛薬の座薬は熱を下げるだけでなく、痛みを和らげる働きもあります。熱がないときに使っても、体温が下がりすぎる心配はほとんどありません。用量や使用間隔は、処方時の指示を守ってください。
Q. 鼓膜切開はどのようなときに必要ですか?
A. 高い熱が続く、鼓膜が強く腫れている、飲み薬で改善しないといった重症の場合に行います。鼓膜を小さく切開して膿を出すことで、熱が下がりやすくなり、治りも早くなります。切開した穴は通常1週間ほどで閉じます。
急性中耳炎Q&A|予防
Q. 急性中耳炎を予防する方法はありますか?
A. 風邪を早めに治すことと、鼻水をためないことが大切です。鼻はすすらず、片方ずつやさしくかみましょう。中耳炎になりやすいお子さんは、鼻水が黄色や緑色になって粘りが出てきた段階で、早めに耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。
すぐに受診してほしい症状
次のような場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診してください。
- 38.5℃以上の熱が続いている
- 痛み止めを使っても耳の痛みが強い
- 耳だれが続いている
- 薬を飲んでも2〜3日で良くならない
ぐったりして反応が鈍い、けいれんを起こした、耳の後ろが赤く腫れている、強い頭痛や嘔吐がある場合は、夜間・休日でも救急外来を受診してください。
耳鼻咽喉科で行う検査と治療

耳鼻咽喉科では、顕微鏡や内視鏡で鼓膜を拡大して観察し、炎症の程度を確認します。耳だれは吸引してきれいにし、あわせて鼻やのどの状態も診察します。経過をみる段階では、必要に応じてティンパノメトリー(鼓膜の動きの検査)や聴力検査を行います。
治療は、抗菌薬や炎症を抑える薬、点耳薬、鼻の吸引などを症状に応じて組み合わせます。重症の場合は鼓膜切開を行うことがあります。
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執筆・監修医師紹介

中下 陽介(なかしもようすけ)
院長・医学博士・耳鼻咽喉科専門医
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主な資格・認定
- 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
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- 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- 嚥下トレーニング協会認定講師
- 日本レセプト学会認定レセプト管理士
- 博士(医学)広島大学
- 補聴器適合判定医師





