アレルギー性鼻炎とは?|くしゃみ・鼻水・鼻づまりの原因・検査・治療
「くしゃみと透明な鼻水が止まらない」「一年中鼻がつまっている」「毎年同じ季節に目がかゆくなる」――このような症状は、アレルギー性鼻炎の可能性があります。アレルギー性鼻炎は、花粉やダニなどを吸い込むことで鼻の粘膜にアレルギー反応が起こる病気で、お子さんから大人まで多くの方にみられます。原因を調べたうえで治療と対策を行うことで、症状の改善が期待できます。
アレルギー性鼻炎とは?
アレルギー性鼻炎とは、花粉やダニ、ハウスダストなどの原因物質(アレルゲン)に鼻の粘膜が過敏に反応し、くしゃみ・鼻水・鼻づまりが起こる病気です。アレルギー性鼻炎は、症状が出る時期によって2つに分けられます。
- 季節性アレルギー性鼻炎(花粉症):スギ、ヒノキ、イネ科(カモガヤなど)、ブタクサ・ヨモギなどの花粉が原因
- 通年性アレルギー性鼻炎:ダニ、ハウスダスト、ペットの毛やフケ、カビなどが原因
日本では、スギ花粉症が季節性アレルギー性鼻炎の中で最も多いとされています。

アレルギー性鼻炎の主な症状
アレルギー性鼻炎の代表的な症状は、くしゃみ・鼻水・鼻づまりです。鼻以外にも症状が出ることがあります。
- 鼻:連続するくしゃみ、水のような透明な鼻水、鼻づまり
- のど:のどのかゆみ、イガイガ感、咳
- 目:目のかゆみ、涙目、充血
- その他:皮膚のかゆみ、ぜん息の悪化
花粉症の方の中には、特定の果物や野菜を食べたときに口やのどがかゆくなる「口腔アレルギー症候群」が起こる方もいます。

アレルギー性鼻炎の原因
アレルギー性鼻炎の原因は、アレルゲンを吸い込むことで体の免疫が過剰に反応することです。アレルゲンが鼻の粘膜に付くと、ヒスタミンなどの物質が出て、くしゃみや鼻水、粘膜の腫れを引き起こします。
アレルギーになりやすい体質に加え、住環境や生活習慣も関係します。原因となるアレルゲンは人によって異なるため、検査で確かめることが対策の第一歩です。
受診の目安
次のような場合は、耳鼻咽喉科の受診をおすすめします。
- くしゃみ・鼻水・鼻づまりが1〜2週間以上続く
- 毎年同じ季節に同じ症状が出る
- 鼻づまりで眠れない、口呼吸やいびきがある
- 集中できない、勉強や仕事に支障が出ている
- 市販薬を使っても改善しない
息苦しさやゼーゼーする呼吸がある場合や、食べ物を食べたあとに唇の腫れ・息苦しさが出た場合は、早めに医療機関を受診してください。
耳鼻咽喉科で行う検査
耳鼻咽喉科では、鼻の中の状態を確認し、アレルゲンを調べます。
- 耳鼻咽喉科専門医による鼻の診察、必要に応じて細い内視鏡(ファイバースコープ)による観察
- 鼻汁好酸球検査:鼻水を綿棒でとり、アレルギー反応の有無や強さを調べる検査です。アレルゲンの特定はできません。
- アレルギー検査(血液検査):ドロップスクリーン(指先からの少量の採血で多項目を調べる検査)などで、原因となるアレルゲンを調べます。
検査は保険診療です。一宮市にお住まいで子ども医療費助成の対象となるお子さんは、検査の自己負担がかかりません。
アレルギー性鼻炎の治療
アレルギー性鼻炎の治療は、症状を抑える薬物療法を中心に、体質の改善を目指す治療や手術的な治療を組み合わせます。
薬物療法
- くしゃみ・鼻水が中心の方:抗ヒスタミン薬などの抗アレルギー薬
- 鼻づまりが中心の方:ロイコトリエン受容体拮抗薬などの内服薬
- 症状に応じてステロイド点鼻薬、点眼薬を追加
- 鼻吸引・ネブライザー(霧状の薬を鼻から吸入する治療)
初期療法(花粉症)
花粉が飛び始める前から薬を始めると、症状の出始めを遅らせ、ピーク時の症状を軽くすることが期待できます。スギ花粉症では1月下旬頃が開始の目安です。
舌下免疫療法(スギ・ダニ)
原因となるアレルゲンを毎日舌の下に投与し、3〜5年かけて体を慣らしていく治療です。5歳頃から行えます。副作用は口の中のかゆみや腫れが中心ですが、まれに強いアレルギー反応が起こることがあります。ダニは一年中開始でき、スギは花粉の飛散期には開始できません(当院では原則5月下旬〜12月中旬に初回導入)。
鼻レーザー治療
鼻の粘膜(下鼻甲介)をレーザーで焼いて、腫れや過敏さを抑える治療です。当院では花粉の飛散期を避けた時期に行っています。
当院の花粉症・アレルギー診療の流れは、花粉症・アレルギー外来のページで詳しくご案内しています。
アレルギー性鼻炎の予防・日常生活での注意点
アレルギー性鼻炎の予防で最も大切なのは、アレルゲンをできるだけ避けることです。
- 外出時や掃除の際はマスクやめがねを使う
- 帰宅時は玄関前で衣服の花粉を払い、手洗い・洗顔・うがいをする
- 花粉の多い時期は窓を閉め、洗濯物や布団は室内干しや乾燥機を使う
- 晴れて暖かい日、風の強い日、雨の翌日は花粉が多く飛ぶため注意する
- こまめに掃除をし、寝具やソファーのダニ・ほこりを取り除く
- バランスのよい食事と睡眠を心がけ、飲酒や食べ過ぎを控える
アレルギー性鼻炎についてよくある質問
Q. アレルギー性鼻炎と鼻かぜはどう見分けますか?
A. 鼻かぜは数日でくしゃみが落ち着き、鼻水がだんだん粘り気のある色のついたものに変わるのが一般的です。透明な鼻水やくしゃみ、目のかゆみが1〜2週間以上続く場合や、毎年同じ季節に症状が出る場合は、アレルギー性鼻炎が考えられます。
Q. アレルギー検査は何歳から受けられますか?
A. お子さんでも受けられます。当院では、指先からの少量の採血で多くの項目を調べられるドロップスクリーンを行っています。検査は保険診療で、一宮市の子ども医療費助成の対象となるお子さんは、検査の自己負担がかかりません。
Q. 舌下免疫療法は何歳から、いつ始められますか?
A. 舌下免疫療法は5歳頃から行えます。ダニの舌下免疫療法は一年中いつでも開始できますが、スギの舌下免疫療法は花粉が飛んでいる時期には開始できず、当院では原則5月下旬〜12月中旬に初回の導入を行っています。
Q. 花粉症の薬は症状が出てから飲めばよいですか?
A. 花粉が飛び始める前から薬を始める「初期療法」を行うと、症状の出始めを遅らせたり、ピーク時の症状を軽くしたりすることが期待できます。スギ花粉症では1月下旬頃からの開始が目安です。
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執筆・監修医師紹介

中下 陽介(なかしもようすけ)
院長・医学博士・耳鼻咽喉科専門医
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当院では、専門的な知識と経験を生かし、適切な検査・診断・治療をご提案しています。気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。
主な資格・認定
- 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定補聴器相談医
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定騒音性難聴担当医
- 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- 嚥下トレーニング協会認定講師
- 日本レセプト学会認定レセプト管理士
- 博士(医学)広島大学
- 補聴器適合判定医師





