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鼻レーザー治療とは?花粉症やアレルギー性鼻炎への治療方法

花粉症やアレルギー性鼻炎による鼻の症状は、仕事や勉強、睡眠など日常生活のさまざまな場面に影響します。鼻水や鼻づまりが続いていても、毎年同じ時期に起こるから仕方がないと考え、薬を使いながら過ごしている方も少なくありません。

しかし、症状の程度や生活への影響、薬の効き方には個人差があります。内服薬や点鼻薬だけでは十分に症状を抑えられない場合には、鼻の粘膜へ直接働きかける治療が検討されることもあります。ここでは、花粉症やアレルギー性鼻炎に対して行われる鼻レーザー治療について、仕組みや治療の流れ、注意点を解説します。

花粉症やアレルギー性鼻炎が起こる原因

アレルギー性鼻炎は、花粉やダニ、ハウスダストなどに対して、身体の免疫が過剰に反応することで起こります。これらの原因物質が鼻の粘膜に付着すると、身体は異物が侵入したと判断し、外へ排出しようとします。

その際にヒスタミンなどの物質が放出され、鼻の神経や血管が刺激されると、くしゃみや鼻水、鼻づまりが現れます。スギやヒノキなど、特定の花粉が飛ぶ時期に症状が出るものは季節性アレルギー性鼻炎です。一方、ダニやハウスダストなどが原因となり、年間を通して症状が続くものは通年性アレルギー性鼻炎と呼ばれます。

鼻レーザー治療とは

鼻レーザー治療は、鼻の中にある下鼻甲介という部分の粘膜へ医療用レーザーを照射する治療です。正式には下鼻甲介粘膜レーザー焼灼術と呼ばれ、主に炭酸ガスレーザーなどを使用して、アレルギー反応が起こる粘膜の表面を処置します。

レーザーを照射された粘膜は熱によって性質が変化し、花粉やダニなどのアレルゲンに反応しにくくなります。また、腫れて厚くなった粘膜が縮小すると鼻の中の空間が広がるため、鼻づまりの軽減も期待できます。鼻の粘膜をすべて取り除く治療ではなく、症状を起こしにくくすることを目的とした治療です。

鼻レーザー治療で期待できる効果

鼻レーザー治療では、アレルギー性鼻炎による鼻づまり、鼻水、くしゃみなどの軽減が期待できます。なかでも、下鼻甲介の粘膜が腫れて空気の通り道が狭くなっている方は、粘膜が縮むことで鼻呼吸をしやすくなる可能性があります。

一方で、治療効果の現れ方や持続期間には個人差があります。症状が完全になくなるとは限らず、治療後も必要に応じて内服薬や点鼻薬を使用する場合があります。アレルギーを起こしやすい体質そのものを変える治療ではないため、一定期間が経過して粘膜が再生すると、症状が再び現れることもあります。

鼻レーザー治療が検討される方

鼻レーザー治療は、内服薬や点鼻薬を使用しても鼻づまりなどが十分に改善しない方に検討されます。薬を飲むと眠気やだるさが出やすい方、仕事や運転への影響が気になる方、勤務時間が不規則で毎日の服薬を続けにくい方にも選択肢となることがあります。

妊娠中や授乳中など、使用できる薬に制限がある方にも検討される場合があります。ただし、すべての方が受けられるわけではないため、妊娠の時期や体調、鼻の状態を確認しながら、産婦人科と耳鼻咽喉科の医師へ相談することが大切です。

鼻レーザー治療を受ける時期

スギ花粉症などの季節性アレルギー性鼻炎に対して鼻レーザー治療を行う場合は、花粉が飛散し始める前の時期が適しています。すでに強い鼻水や鼻づまりが出ている状態でレーザーを照射すると、粘膜の腫れが強まり、治療後の症状が一時的に悪化する可能性があります。

治療を希望する場合は、症状が落ち着いている時期に耳鼻咽喉科を受診し、実施時期を相談します。花粉の飛散時期は地域や花粉の種類によって異なるため、毎年症状が始まる時期を記録しておくと、受診時期を検討しやすくなります。通年性アレルギー性鼻炎の場合も、症状や炎症が強い時期を避けて行うことがあります。

鼻レーザー治療の流れ

治療前には、鼻の中を診察し、下鼻甲介の腫れや鼻中隔の形、鼻水の状態などを確認します。症状の原因を調べるため、血液検査や皮膚反応検査などのアレルギー検査が行われることもあります。鼻づまりが副鼻腔炎や鼻中隔弯曲症などによって起きている場合、レーザー治療だけでは十分な効果が得られない可能性があります。

治療では、麻酔薬のスプレーや麻酔液を含ませたガーゼなどを鼻の中へ入れ、粘膜に局所麻酔を行います。麻酔が効いたことを確認した後、鼻の中を観察しながら左右の下鼻甲介へレーザーを照射します。治療時間は医療機関や鼻の状態によって異なりますが、外来で行われることが一般的です。

治療中の痛みと治療後の経過

局所麻酔を行うため、レーザー照射中に強い痛みを感じることは多くありません。ただし、熱や軽い刺激、ピリピリとした感覚が生じることがあります。鼻の中の状態によっては少量の出血が見られる場合もあるため、痛みや出血が不安な方は、あらかじめ医師に伝えておくと安心です。

治療後はレーザーの刺激によって鼻の粘膜が腫れ、鼻づまりや鼻水が一時的に強くなることがあります。鼻の中にかさぶたや分泌物がたまり、鼻が通りにくく感じることもありますが、粘膜の状態が落ち着くにつれて改善していきます。経過を確認し、鼻の中を処置するため、医師から指示された時期に再診する必要があります。

鼻レーザー治療を受ける際の注意点

治療後しばらくは鼻を強くかむことを避け、激しい運動、長時間の入浴、飲酒など、血流が増えて出血につながる行動を控えます。鼻を触ったり、かさぶたを無理に取ったりすると出血や粘膜の損傷につながるため、気になっても自分で処置しないことが大切です。

鼻レーザー治療が適しているかどうかは、鼻の構造や炎症の程度、アレルギーの原因によって異なります。薬物療法やアレルゲン免疫療法、ほかの手術が適しているケースもあるため、鼻水や鼻づまりが続く場合は耳鼻咽喉科を受診してください。診察によって原因を確認し、症状や生活状況に合った治療方法を選ぶことが重要です。

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中下 陽介(なかしもようすけ)

院長・医学博士・耳鼻咽喉科専門医

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  • 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
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  • 日本レセプト学会認定レセプト管理士
  • 博士(医学)広島大学
  • 補聴器適合判定医師

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