倦怠感とBスポット療法とは?原因・受診・治療
「ずっと体がだるい」「朝起きても疲れが抜けない」「検査で異常なしと言われたのにしんどい」「のど奥がヒリヒリして集中できない」。
そんな倦怠感の背景に、慢性上咽頭炎(鼻の奥・のどの上の炎症)が関わることがあります。この記事では、そのしくみとBスポット療法(EAT)の位置づけ、受診の目安をわかりやすく説明します。
この記事のポイント

- 倦怠感とBスポット療法の関係は、慢性上咽頭炎が倦怠感の一因となる場合にBスポット療法で改善が期待できることです。
- 倦怠感の原因は多岐にわたり、甲状腺・貧血・睡眠時無呼吸など他疾患の見落としに注意が必要です。
- 強い倦怠感に高熱・息苦しさ・胸痛・意識障害などを伴う場合は、すぐに医療機関を受診してください。
倦怠感とBスポット療法の関係は?
倦怠感とBスポット療法の関係は、慢性上咽頭炎が自律神経の乱れや炎症反応を介してだるさを生む場合に、Bスポット療法で症状の改善が期待できることです。
上咽頭は鼻の奥・のどの最上部にある粘膜です。ここが慢性的に腫れると、頭重感、のどの違和感、鼻水がのどへ回る感じ(後鼻漏)、集中力低下や倦怠感が出る方がいます。
Bスポット療法(EAT)は、上咽頭の炎症部位を薬液で擦過し、炎症の鎮静をねらう耳鼻咽喉科の処置です。全員に効くわけではありませんが、適応に合う方ではだるさや頭重感の軽減が見られることがあります。
慢性上咽頭炎(鼻の奥の炎症)とは?
慢性上咽頭炎とは、鼻の奥(上咽頭)の粘膜に慢性的な炎症が続く状態で、のどの違和感や頭重感、倦怠感などを引き起こすことがある病態です。
原因は、風邪後の炎症残り、アレルギー性鼻炎、後鼻漏、口呼吸、乾燥、ストレスなどが組み合わさることが多いです。粘膜の炎症が長引くと、鈍い痛みやだるさが続き、体調不良の土台になります。
鼻やのどの細い内視鏡(ファイバースコープ)で上咽頭を観察すると、赤み・腫れ・易出血性(こすれで出血しやすい)などが見られます。
倦怠感の原因は?耳鼻科でわかること・他科でみるべきこと
倦怠感の原因は感染後の不調、慢性上咽頭炎、睡眠障害、アレルギーだけでなく、甲状腺異常、貧血、心肺疾患、精神的ストレスなど多岐にわたります。
耳鼻科で関連が強いのは、慢性上咽頭炎、慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、睡眠時無呼吸症候群です。鼻づまりやいびき、日中の強い眠気があれば、睡眠時無呼吸の評価が役立ちます。
一方で、発熱の持続、急な体重減少、動悸・息切れ、強い抑うつ、薬の副作用、甲状腺機能異常、貧血、糖代謝の異常などが背景にあることもあります。必要に応じて、連携医療機関と協力して評価します。
受診の目安・すぐ受診してほしいサイン
倦怠感の受診の目安は、2週間以上続く、反復する、生活や学業・仕事に支障がある場合で、強い警戒サインがあれば直ちに受診です。
すぐ受診してほしい症状は、39度以上の高熱、息苦しさやゼーゼー、胸痛・胸の圧迫感、意識がもうろう、強い頭痛や項部硬直(うなじのこわばり)、水分がとれない・尿が出ない、脱水、激しいめまい・ふらつき、顔の麻痺やろれつが回らないなどです。
上記がなくても、のどの違和感や鼻の不調が続き、倦怠感が良くならない場合は、耳鼻咽喉科での評価をおすすめします。
耳鼻咽喉科で行う検査(倦怠感に関連するもの)
倦怠感に関連して耳鼻咽喉科で行う検査は、上咽頭の内視鏡観察、鼻副鼻腔・のどの診察、アレルギー検査、睡眠の評価などです。
当院では、鼻やのどのファイバースコープで上咽頭を丁寧に観察します。炎症の範囲、粘膜の性状、後鼻漏の有無を確認します。必要に応じて、薬液綿棒で軽く触れて出血のしやすさをみることがあります。
症状に応じて、アレルギー検査(ドロップスクリーン)、副鼻腔レントゲン、睡眠時無呼吸の検査や聴力検査を行います。CTやMRIが必要な場合は、連携医療機関での撮影をご案内します。
Bスポット療法(EAT)の流れ・効果・副作用
Bスポット療法は、上咽頭の炎症が倦怠感や頭重感、のどの違和感に関与していると考えられる場合に、症状の改善が期待できる処置です。
処置は、薬液を含ませた細長い綿棒で上咽頭の炎症部位を擦過します。1回の処置は短時間で、通院で行います。回数は症状や反応をみながら調整します。
期待できる効果は、のどの違和感、頭重感、鼻の後ろの不快感、だるさの軽減などです。効果には個人差があり、すべての方に同じ効果が出るわけではありません。
処置中はしみる感じや痛み、処置後に少量の出血、鼻水増加、のどの違和感が一時的に出ることがあります。強い痛みや持続する大量出血がある場合は、すぐにご連絡ください。
慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎を併発している場合は、点鼻薬、内服薬、鼻洗浄などを併用して総合的に管理します。
日常生活でできる対策(上咽頭をいたわる)
倦怠感の背景に慢性上咽頭炎がある場合は、鼻・のどの乾燥対策と鼻呼吸の確保、十分な睡眠が役立ちます。
具体的には、加湿、水分補給、ぬるめのシャワーで入浴時に蒸気を吸う、刺激物のとりすぎを避ける、禁煙・受動喫煙回避、アレルギー対策(花粉時期のマスク・眼鏡)などです。医師の指示がある場合は、鼻洗浄を正しく行います。
鼻づまりが強い、いびきや日中の強い眠気がある方は、睡眠時無呼吸の評価を受けましょう。ストレスや生活リズムの乱れも粘膜の回復を妨げます。無理のない範囲で休養と軽い運動を心がけてください。
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倦怠感とBスポット療法についてよくある質問
Q. 倦怠感にBスポット療法は効果ありますか?
A. 倦怠感の原因が慢性上咽頭炎と関連している場合は、Bスポット療法で改善が期待できます。すべての倦怠感に有効ではないため、まずは診察で適応を判断します。
Q. 何回くらい通えばよいですか?
A. 回数は症状や炎症の程度、反応で個人差があります。初期は短い間隔で数回、その後は状況に応じて間隔をあけることが一般的です。診察時にご相談ください。
Q. 処置は痛いですか?出血は大丈夫ですか?
A. しみる・痛いと感じる方がいますが、多くは数分で落ち着きます。少量の出血はありえますが、通常は自然に止まります。強い痛みや持続する出血があればご連絡ください。
Q. 自宅で代わりにできることはありますか?
A. 乾燥対策、鼻洗浄の正しい実施、アレルギー対策、十分な睡眠が役立ちます。自己流での強いうがい・過度な鼻洗浄は粘膜を傷めることがあるため、方法は医師に確認してください。
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中下 陽介(なかしもようすけ)
院長・医学博士・耳鼻咽喉科専門医
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主な資格・認定
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- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定補聴器相談医
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定騒音性難聴担当医
- 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- 嚥下トレーニング協会認定講師
- 日本レセプト学会認定レセプト管理士
- 博士(医学)広島大学
- 補聴器適合判定医師





