声帯とは?

「のどぼとけ」といわれる場所の真ん中あたりに「声帯」があります。声帯は筋肉と粘膜からなり、声を出す際に使います。Vの字になっている声帯が閉まる時に肺からの空気が声帯を通り、振動させることにより声が出ます。

声帯萎縮症とは何ですか?

声帯が加齢性変化によりやせて細くなってしまうため、発声時に左右の声帯がしっかり閉まらなくなり、声帯の間にスキマ(溝)ができてしまう状態です。

症状

発声時にスキマより空気が漏れるので、かすれ声になります。高齢者によくみられる「しわがれ声」は、この状態に該当します。また、発声を長く続けることが難しく、すぐ息が切れてしまいます。

当院での治療

加齢性変化のため、根本的な治療はありませんが、消炎剤や去痰剤、漢方薬が効果的な場合があります。また、発声訓練として、両手を胸の前で合わせて、左右から押しながら発声する方法があります。この方法により声帯に力が入るようになります。

喉頭がんになることはありますか?

この病気自体が喉頭がんになることはありませんが、中高年の喫煙者は喉頭がんになりやすいので、注意が必要です。

 

執筆・監修医師紹介

医師 中下陽介院長/医学博士
楓みみはなのどクリニック 院長 中下 陽介

経歴

    • 関西医科大学 医学部医学科 卒業
    • 広島大学大学院 医歯薬学総合研究科 卒業
    • 広島大学関連病院勤務
    • 木沢記念病院 耳鼻咽喉科 副部長
    • 岐阜大学医学部付属病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 助教(臨床講師)
    • 中濃厚生病院 頭頸部・耳鼻咽喉科 部長
    • 楓みみはなのどクリニック 院長

認定・資格

    • 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
    • 日本耳鼻咽喉科学会認定補聴器相談医
    • 日本耳鼻咽喉科学会認定騒音性難聴担当医
    • 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
    • 日本医師会認定健康スポーツ医
    • 博士(医学)広島大学
    • 補聴器適合判定医師

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