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column耳の病気

PPPD(持続性知覚性姿勢誘発めまい)とは?

3か月以上続く「ふわふわ・ふらふら」するめまい

「めまいの病気は治ったと言われたのに、ふらつきが続いている」

「スーパーやショッピングモールに行くとめまいがひどくなる」

「スマートフォンの画面をスクロールすると気持ち悪くなる」

このような症状が3か月以上続いている場合、PPPD(持続性知覚性姿勢誘発めまい)の可能性があります。

PPPDは、回転するようなめまいというより、

ふわふわする・ふらふらする・体が不安定に感じる

といった慢性的なめまいを特徴とする病気です。

2017年に国際的な診断基準が定められた、比較的新しい疾患概念です。

PPPDの特徴

PPPDでは、症状がほぼ毎日のように続き、特定の状況で悪化することが特徴です。

特に次の3つが重要です。

① 立つ・歩く

立っているとふらつく、歩いていると不安定に感じるなど、立った姿勢で症状が強くなることがあります。

② 体が動く・動かされる

歩く、頭や体を動かすだけでなく、

  • 電車
  • バス
  • エレベーター
  • エスカレーター

など、自分の体が動かされる状況でも症状が悪化することがあります。

③ 複雑な模様や動く映像を見る

PPPDの大きな特徴です。

たとえば、

スーパーの陳列棚・人混み・細かい文字・映画・スマートフォンのスクロール画面

などを見ることで、めまいやふらつきが強くなることがあります。

「立つ・動く・見る」で悪化する慢性的なめまいがPPPDの特徴です。

なぜPPPDが起こるのでしょうか?

私たちは、

耳(内耳)

目(視覚)

体から感じる情報

を脳でまとめることで、体のバランスを保っています。

ところが、何らかのめまいをきっかけとして、このバランスの取り方がうまく切り替わらなくなることがあります。

その結果、最初に起こっためまいが改善しても、視覚や体の動きなどに過敏に反応し、

「ふわふわする」「ふらつく」「動くと怖い」

といった症状が長く続くことがあります。

PPPDは「気のせい」ではありません

PPPDでは、一般的な検査を行っても、症状の原因となる明らかな異常が見つからないことがあります。

しかし、

「検査で大きな異常がない=めまいが存在しない」

ということではありません。

PPPDは、身体のバランスを保つための情報処理の仕方などが関係する機能性のめまい疾患として考えられています。

PPPDはどのように診断する?

PPPDだけを一つの検査で確定できる検査はありません。

そのため、まず重要なのは、

「ほかのめまいの病気が隠れていないかを調べること」

です。

耳鼻咽喉科では、症状に応じて、

  • 問診
  • 聴力検査
  • 眼振検査
  • 重心動揺検査
  • 血圧などの評価

を行い、耳や平衡機能の状態を確認します。

必要に応じてMRIなどが可能な医療機関をご紹介します。

そのうえで、症状の特徴や経過を詳しく問診し、診断基準に沿ってPPPDを診断します。

PPPDの治療

PPPDでは、一般的な急性期のめまいに使われる薬だけでは、十分な改善が得られないことがあります。

治療では主に、

①めまいリハビリテーション
②薬物療法
③認知行動療法

などを組み合わせていきます。

① めまいリハビリテーション

PPPDでは、めまいリハビリテーション(前庭リハビリテーション)が治療方法の一つになります。

目や頭を動かす運動や、立位・歩行などのバランス訓練を、患者さんの状態に合わせて行います。

大切なのは、自己流で無理をするのではなく、めまいの原因や現在のバランス機能を確認してから、適切な方法で行うことです。

👉めまいリハビリテーションについて詳しくはこちら

👉めまい・ふらつき外来について詳しくはこちら

② 薬物療法

PPPDでは、症状や患者さんの状態に応じて、SSRIやSNRIなどのお薬(うつ病のお薬)が治療に用いられることがあります。

薬物療法が必要かどうかは、症状やほかの病気、服用中のお薬などを考慮して判断します。

必要に応じて、心療内科・精神科などの専門医療機関と連携します。

③ 認知行動療法

「めまいが起きたらどうしよう」という不安によって行動を避けるようになると、症状が長引く一因となることがあります。

認知行動療法では、

どんな状況で症状が起こるのか
どのくらい症状が出るのか
どのように行動したのか

などを整理し、めまいとの付き合い方を少しずつ見直していきます。

日々の状態を日記に記録してみましょう。

具体的には、めまいが起きたときの状況やきっかけなどを記録し、週に1回ぐらい読み返して見直してみましょう。

専門的な治療が必要な場合には、対応可能な医療機関をご紹介します。

めまい日記(めまい手帳)を活用しましょう

PPPDでは、めまいそのものだけでなく、

「まためまいが起きたらどうしよう」
「外出すると悪化するかもしれない」

といった不安から、外出や運動などを避けるようになることがあります。

また、PPPDの症状は一定ではなく、立つ・歩く・体を動かす・人混みやスーパーの陳列棚を見る・スマートフォンを見るなど、特定の状況で強くなることがあります。

そこで役立つのが、「めまい日記(めまい手帳)」です。

毎日の症状を簡単に記録することで、

「いつ、どんな場面でめまいが起こったか」
「どのくらいつらかったか」
「そのとき、どんな気持ちだったか」
「めまいがあっても何ができたか」

を振り返ることができます。

大切なのは、めまいの強さだけを記録することではありません。

「スーパーに行ったらめまいがしたけれど、買い物はできた」
「電車では少しふらついたが、目的地まで行けた」

など、めまいがあってもできたことも記録していきます。

症状と行動の関係を客観的に振り返ることで、必要以上に避けている行動に気づいたり、少しずつ活動範囲を広げたりする際の参考になります。

また、診察時にめまい手帳を確認することで、医師も症状の変化や悪化しやすい状況を把握しやすくなります。

「めまいがあったか」だけでなく、「めまいがあっても何ができたか」を記録しましょう。

PPPD めまい手帳

めまい手帳のひな形をダウンロードできますので、参考にしてください。

👉PPPDめまい手帳はこちら

日常生活で大切なこと

PPPDでは、症状を恐れて体を動かさなくなると、さらにバランス機能が低下することがあります。

無理のない範囲で日常生活を続けることが大切です。

また、

睡眠不足・疲労・ストレス

などは、めまいやふらつきを悪化させることがあります。現在の記事でも生活習慣を見直すことの重要性を説明しています。

規則正しい睡眠や適度な運動を心がけましょう。

長引くめまい・ふらつきはご相談ください

「検査では大きな異常がないと言われたけれど、ふらつきが続いている」

「スーパーや人混みでめまいが悪化する」

「スマートフォンを見ると気持ち悪くなる」

「めまいが怖くて外出できなくなってきた」

このような場合には、PPPDを含めた慢性めまいの評価が必要なことがあります。

長引くめまいには、長引く理由があります。

耳鼻咽喉科で原因を確認し、一人ひとりの状態に合わせた治療を考えていきましょう。

👉めまい・ふらつき外来について詳しくはこちら

一宮市・尾張・西濃地域で耳・鼻・のどなどでお悩みの方へ

耳・鼻・のどなどでお困りの方は、お気軽に楓みみはなのどクリニックへご相談ください。

耳・鼻・のどの専門医が、お子さまからご高齢の方まで、一人ひとりの症状に合わせて丁寧に診察し、必要な検査・治療をご提案いたします。

楓みみはなのどクリニックでは、一宮市をはじめ、

  • 江南市
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  • 羽島市
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など、尾張・西濃地域を中心に多くの患者さんにご来院いただいています。

耳・鼻・のどの症状でお困りの方は、お気軽にご相談ください。

ご予約・お問い合わせ

耳・鼻・のどの病気は、症状が軽いうちから治療を開始することで、症状を軽減できる場合があります。

気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。

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執筆・監修医師紹介

中下 陽介(なかしもようすけ)

院長・医学博士・耳鼻咽喉科専門医

耳・鼻・のどの症状でお困りの患者さんに安心して受診していただけるよう、一人ひとりの症状や生活背景に合わせた分かりやすい診療を心掛けています。

当院では、専門的な知識と経験を生かし、適切な検査・診断・治療をご提案しています。気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。

主な資格・認定

  • 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
  • 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定補聴器相談医
  • 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定騒音性難聴担当医
  • 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
  • 日本医師会認定健康スポーツ医
  • 嚥下トレーニング協会認定講師
  • 日本レセプト学会認定レセプト管理士
  • 博士(医学)広島大学
  • 補聴器適合判定医師

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