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病巣感染症とBスポット療法とは?|IgA腎症・掌蹠膿疱症との関係と治療

「IgA腎症や掌蹠膿疱症と耳鼻科が関係あるの?」

「Bスポット療法は病巣感染に効くの?」

「のどの奥の慢性的な炎症を治すと全身症状が和らぐの?」。

こうした疑問に、耳鼻咽喉科の立場からお答えします。病巣感染症と慢性上咽頭炎の関係、Bスポット療法(EAT)の役割、受診の目安を分かりやすく解説します。

病巣感染症とは?

病巣感染症とは、体のどこかの慢性炎症(病巣)が、離れた臓器の症状を引き起こしたり悪化させたりする状態です。代表的には扁桃や上咽頭(鼻とのどの境目)の慢性炎症が、IgA腎症や掌蹠膿疱症(手のひら・足のうらに膿のぶつぶつが出る病気)などに関係すると考えられています。仕組みとしては、慢性炎症が免疫反応を過剰に刺激し、全身の症状として現れると説明されます。

病巣の治療で全身症状が和らぐ例が知られていますが、すべての方に当てはまるわけではありません。耳鼻咽喉科と各科(腎臓内科・皮膚科など)が連携し、個別に評価していきます。

Bスポット療法(EAT)とは?

Bスポット療法(EAT)とは、慢性上咽頭炎に対して、上咽頭の粘膜に薬液(塩化亜鉛水溶液)を塗布して炎症の改善をめざす処置です。鼻や口から細い綿棒を用いて、のどの奥(上咽頭)に薬液を直接塗ります。施術中や直後にツーンとしみる痛みや出血が少量みられることがありますが、多くは短時間でおさまります。

慢性上咽頭炎が疑われる方で、のどの痛み・違和感、後鼻漏(鼻水がのどに落ちる)、慢性の咳、頭痛やめまいなどに対して、症状の改善が期待できます。病巣感染が関与するIgA腎症や掌蹠膿疱症においても、耳鼻咽喉科での炎症コントロールの一環として検討します。Bスポット療法・慢性上咽頭炎外来で詳しくご案内しています。

病巣感染症と慢性上咽頭炎の関係は?

病巣感染症では、慢性上咽頭炎が免疫を持続的に刺激し、IgA腎症や掌蹠膿疱症を悪化させる可能性が指摘されています。上咽頭はリンパ組織が豊富で、風邪やアレルギーの影響を受けやすい場所です。炎症が長引くと、免疫のバランスが崩れて全身症状に波及しやすくなります。

実臨床では、上咽頭の炎症所見が強い方で、Bスポット療法や上気道のケア後に、皮疹や検尿所見の改善がみられる例が報告されています。効果には個人差があるため、腎臓内科・皮膚科の治療を続けながら、耳鼻咽喉科で上咽頭炎の評価と治療を並行する方法が現実的です。

受診の目安・すぐ受診してほしいサイン

病巣感染症が疑われる方は、耳鼻咽喉科で上咽頭や扁桃の評価を受けることをおすすめします。特に、のどの痛みや違和感が続く、後鼻漏が長引く、鼻すすりや鼻づまりが慢性化している方はご相談ください。

すぐに受診してほしいサインは次のとおりです。肉眼的血尿が出た、むくみや息切れが強い、皮疹(膿疱)が急に増えたり痛みを伴う、39度前後の高熱が続く、強いのどの痛みで飲み込めない・よだれが増える・呼吸が苦しい。このような場合は早急に医療機関にご相談ください。

耳鼻咽喉科で行う検査

病巣感染症が疑われる際、耳鼻咽喉科では上咽頭と扁桃の炎症を確認する検査を行います。具体的には、細い内視鏡(ファイバースコープ)で上咽頭や鼻の奥を観察します。必要に応じて、鼻やのどの分泌物の性状を評価し、アレルギーの関与が疑われればアレルギー検査(ドロップスクリーン)を行うことがあります。

副鼻腔炎の合併が疑われるときは、副鼻腔レントゲンでの評価を行います。腎機能や皮膚症状の評価は、腎臓内科や皮膚科と連携して進めます。喉の違和感とBスポット療法も参考になります。

治療の選択肢とBスポット療法の進め方

病巣感染症への対応では、上咽頭炎の治療(Bスポット療法)、鼻副鼻腔のケア、生活習慣の見直しを組み合わせます。Bスポット療法は、診察で上咽頭炎が確認された方を適応として判断します。一定の間隔で複数回実施し、症状や所見をみながら調整します。処置後はしみる感じや軽い鼻出血が出ることがありますが、多くは短時間で落ち着きます。

併せて、鼻吸引やネブライザーでの局所ケア、アレルギー性鼻炎があれば抗アレルギー薬などを検討します。副鼻腔炎がある場合には、その治療を行うことで上咽頭への刺激を減らせます。IgA腎症・掌蹠膿疱症の内科治療・皮膚科治療は継続し、経過に応じて主治医と情報共有します。Bスポット療法・慢性上咽頭炎外来をご覧ください。

日常生活でできる対策と予防

病巣感染症への日常対策は、上気道の炎症を長引かせない生活習慣づくりです。鼻うがいのやりすぎは刺激になることがあるため、やる場合は生理食塩水で優しく行います。乾燥は上咽頭の炎症を悪化させやすいので、室内の加湿と十分な水分摂取を心がけましょう。

花粉やハウスダストのアレルギーがある方は、マスク・眼鏡の活用や帰宅時の洗顔・洗髪が役立ちます。鼻すすりは上咽頭に負担がかかるため、こまめに鼻をかむ習慣に切り替えましょう。喫煙は粘膜の回復を妨げるため、禁煙をおすすめします。

病巣感染症(IgA腎症や掌蹠膿疱症)についてよくある質問

Q. Bスポット療法はIgA腎症や掌蹠膿疱症に効果がありますか?

A. Bスポット療法は慢性上咽頭炎の炎症を和らげる処置です。IgA腎症や掌蹠膿疱症の一部の方で、症状や検査所見の改善が期待できますが、効果には個人差があります。主治医の治療と併行して行い、経過を共同で見ていきます。

Q. 何回くらい通院が必要ですか?

A. 症状や炎症の強さにより回数は変わります。一定の間隔で複数回実施し、経過に応じて調整します。診察時に計画をご提案します。

Q. 処置は痛いですか?出血しても大丈夫ですか?

A. 施術中や直後にツーンとした痛みやしみる感じ、少量の出血がみられることがあります。多くは短時間でおさまります。量が多い、長く続く、強い痛みが続く場合はご連絡ください。

Q. どの科を受診すればよいですか?

A. IgA腎症は腎臓内科、掌蹠膿疱症は皮膚科が基本です。慢性上咽頭炎が疑われる場合は耳鼻咽喉科も併せて受診し、各科で連携して治療を進めることをおすすめします。のどの症状が強いときは耳鼻咽喉科にご相談ください。のどの痛み・違和感外来も参考になります。

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院長 中下陽介

中下 陽介(なかしもようすけ)

院長・医学博士・耳鼻咽喉科専門医

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