めまいがなかなか治らない方へ ~慢性上咽頭炎とBスポット療法(EAT)~
「耳鼻科で検査したけれど異常がないと言われた」
「ふわふわする感じが続く」
「頭が重い」
「疲れやすく、めまいも繰り返す」
このような症状でお困りではありませんか?
実は、そのめまいの背景に「慢性上咽頭炎」が関係している場合があります。
慢性上咽頭炎とは?
上咽頭(じょういんとう)とは、鼻の奥とのどの間にある部分です。
口を開けても見えない場所であり、診断には鼻からの内視鏡検査が必要です。
この部位に炎症が長期間続く状態を「慢性上咽頭炎」といいます。
慢性上咽頭炎では、
- 後鼻漏(鼻水がのどに流れる感じ)
- のどの違和感
- 咳
- 頭痛
- 首こり、肩こり
- 全身倦怠感
などの症状がみられますが、それだけではありません。
めまいと慢性上咽頭炎の関係
慢性上咽頭炎では、めまいを訴える患者さんが少なくありません。
近年の研究では、上咽頭の慢性的な炎症が自律神経のバランスに影響を与える可能性が報告されています。
自律神経は、
- 血圧
- 心拍数
- 呼吸
- 睡眠
- 体温調節
などをコントロールしているため、機能が乱れると、
- ふわふわする
- 立ちくらみがする
- 頭が重い
- 集中できない
といった症状が現れることがあります。
また、慢性上咽頭炎による炎症がリンパ循環や局所循環に影響し、さまざまな不定愁訴を引き起こしている可能性も指摘されています。
当院での治療成績
当院では慢性上咽頭炎と診断した95例に対し、Bスポット療法(上咽頭擦過療法:EAT)を実施し、治療効果を検討しました。この内容は、第38回保団連医療研究フォーラム(リンク:第38回 医療研究フォーラム演題一覧)で演題発表しておりますので、下記動画をご参照ください。
その結果、
めまい症状の改善率
72.7%
という良好な結果を認めました。
また、
- 後鼻漏
- のどの痛み
- 咳
- 声のかすれ
- 全身倦怠感
などの症状についても改善を認めています。
Bスポット療法(EAT)とは?
Bスポット療法(EAT)は、炎症を起こしている上咽頭に薬剤を塗布しながら擦過(こする)する治療です。
当院では1%塩化亜鉛を使用しています。
この治療には、
- 炎症を抑える作用
- 粘膜を引き締める作用
- 局所循環改善作用
- 自律神経への刺激作用
などがあると考えられています。
当院のBスポット療法のこだわり
Bスポット療法は、単に綿棒で薬を塗るだけの治療ではありません。
上咽頭は奥行きのある複雑な構造をしており、炎症も一部分だけではなく周囲に広がっていることが少なくありません。
そのため当院では、
- 内視鏡で炎症の状態を確認
- 綿棒の角度を細かく調整
- 上咽頭中央だけでなく
- 上下・左右・側壁まで丁寧に擦過
することを心がけています。
炎症が残りやすい部分までしっかり治療することで、より高い治療効果を目指しています。
このような方はご相談ください
□ めまいが何か月も続いている
□ 検査では異常がないと言われた
□ ふわふわ感が治らない
□ めまいと一緒に後鼻漏やのどの違和感がある
□ 慢性的な疲労感がある
□ コロナ感染後から体調不良が続いている
□ 自律神経の乱れを指摘されたことがある
院長より
めまいの原因は耳だけとは限りません。
実際に、慢性上咽頭炎を治療することでめまいや全身倦怠感が改善する患者さんを数多く経験しています。
もちろん、すべてのめまいが慢性上咽頭炎によるものではありません。しかし、検査で大きな異常が見つからず、症状が長引いている方は一度上咽頭の状態を確認してみる価値があります。
「原因がわからないめまい」でお困りの方は、お気軽にご相談ください。
執筆・監修医師紹介

院長/医学博士
楓みみはなのどクリニック 院長 中下 陽介
経歴
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- 関西医科大学 医学部医学科 卒業
- 広島大学大学院 医歯薬学総合研究科 卒業
- 広島大学関連病院勤務
- 木沢記念病院 耳鼻咽喉科 副部長
- 岐阜大学医学部付属病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 助教(臨床講師)
- 中濃厚生病院 頭頸部・耳鼻咽喉科 部長
- 楓みみはなのどクリニック 院長
認定・資格
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- 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
- 日本耳鼻咽喉科学会認定補聴器相談医
- 日本耳鼻咽喉科学会認定騒音性難聴担当医
- 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- 博士(医学)広島大学
- 補聴器適合判定医師



