アデノウイルス感染症|高熱・のどの痛み・目の充血に注意
アデノウイルス感染症は、アデノウイルスによって起こる感染症です。
アデノウイルスには多くの型があり、感染する型や部位によって、のど・目・呼吸器・消化器などにさまざまな症状を起こします。
なかでも、
発熱+のどの痛み+目の充血
を主な症状とするものを咽頭結膜熱といい、以前から「プール熱」とも呼ばれています。厚生労働省では、咽頭結膜熱を小児に多い感染症としており、38~39℃の発熱、咽頭痛、結膜炎などがみられるとしています。
「高い熱が続いている」
「のどが真っ赤で痛そう」
「目まで赤くなってきた」
このような場合には、アデノウイルス感染症も原因の一つとして考えます。

アデノウイルス感染症の主な症状
代表的な症状は、
- 発熱
- のどの痛み・のどの赤み
- 扁桃の腫れ
- 目の充血・目やに
- 頭痛
- だるさ
- 腹痛・下痢
などです。
咽頭結膜熱では、高い熱と微熱を行き来しながら、発熱が4~5日ほど続くことがあります。
症状の出方には個人差があり、
「高熱とのどの症状だけで、目の症状がほとんどない」
という場合もあります。
したがって、目が赤くないからといってアデノウイルス感染症を否定できるわけではありません。
「プール熱」=プールだけで感染する病気ではありません
咽頭結膜熱は、以前から「プール熱」という名前で知られています。
しかし、プールに入らなければ感染しない病気ではありません。
アデノウイルスは、
飛沫感染
咳やくしゃみなどのしぶきによって感染する
接触感染
ウイルスが付着した手や物などを介して感染する
といった経路で広がります。
以前、プール利用時の接触やタオルの共用などによって流行することがあったため「プール熱」と呼ばれるようになりました。
当院ではアデノウイルス抗原検査を行っています
アデノウイルス感染症は、症状だけでは溶連菌感染症など、ほかの感染症と区別しにくいことがあります。
当院では、診察の結果、アデノウイルス感染症が疑われる患者さんに対して、アデノウイルス抗原検査を行っています。
検査は「のど」から行います
当院では、
のどの奥を綿棒でぬぐって検体を採取
し、アデノウイルスの抗原を調べます。
短時間で行える検査ですが、のどの奥を綿棒でぬぐうため、一時的に「オエッ」となることがあります。
できるだけ安全に、短時間で採取できるように行います。

どんなときに抗原検査を行うの?
すべての発熱やのどの痛みに検査を行うわけではありません。
例えば、
- 高い熱が続いている
- のどが強く赤く腫れている
- 扁桃に白い付着物がみられる
- 目の充血や目やにを伴っている
- 周囲でアデノウイルス感染症が流行している
- 家族や園・学校などに感染者がいる
などの場合には、症状や経過、診察所見、周囲の流行状況などを確認し、医師が抗原検査の必要性を判断します。
抗原検査が陰性ならアデノウイルスではない?
陰性だからといって、アデノウイルス感染症を完全に否定できるわけではありません。
検体に含まれるウイルス量や採取状況、検査する時期などによっては、感染していても陰性になる可能性があります。
そのため当院では、検査結果だけではなく、
症状+経過+のどの所見+周囲の流行状況
などを合わせて総合的に判断します。
アデノウイルス感染症の治療
アデノウイルスそのものに対する一般的な特効薬はなく、基本的には**症状を和らげながら回復を待つ治療(対症療法)**を行います。厚生労働省も咽頭結膜熱について、特別な治療法はなく、対症療法が中心としています。
症状に応じて、
発熱・痛み → 解熱鎮痛薬
などを使用します。
また、高熱やのどの痛みがあると水分が十分にとれず、脱水になりやすいため、少量ずつでもこまめに水分をとることが大切です。
抗菌薬(抗生物質)は細菌に対する薬なので、ウイルスであるアデノウイルスそのものには効きません。
ただし、細菌感染の合併が疑われる場合には、診察所見などから別途治療を検討することがあります。
家庭で気をつけること
アデノウイルスは感染力が強いため、家庭内で広げないことも重要です。
特に、
- 石けんと流水でしっかり手を洗う
- タオルを共用しない
- 咳やくしゃみがある場合は咳エチケットを心がける
- 目を触った手で周囲の物を触らない
- 感染している人との密接な接触に注意する
などを心がけましょう。
特にタオルの共用を避けることは大切です。厚生労働省も、流水・石けんによる手洗いとタオルを別にすることなどを感染対策として挙げています。
こんなときは早めに受診してください
アデノウイルス感染症の多くは自然に改善しますが、
水分がほとんどとれない
尿が少ない
ぐったりしている
呼吸が苦しそう
意識がおかしい
けいれんした
などがある場合には、早めの受診が必要です。
また、目の痛みや充血などの眼症状が強い場合には、眼科での診察が必要になることがあります。
登園・登校はいつから?
ここは現行記事から少し修正した方がよい部分です。
咽頭結膜熱と診断された場合は学校保健安全法上の出席停止の対象となり、
発熱・咽頭炎・結膜炎などの主要症状がなくなったあと、2日を経過するまで
が出席停止の基準です。
したがって、単純に「熱が下がったから翌日から登校」という判断ではありません。
なお、アデノウイルス陽性=すべて咽頭結膜熱というわけではありません。 アデノウイルスにはさまざまな型・病態がありますので、実際の登園・登校については、症状や診断を踏まえて医師へご確認ください。
高熱・強いのどの痛みはご相談ください
子どもの高熱やのどの痛みの原因は、アデノウイルスだけではありません。
溶連菌感染症、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症などでも似た症状がみられます。
当院では、発熱の経過、のどや扁桃の状態、目の症状、周囲の流行状況などを確認し、必要に応じてアデノウイルス抗原検査を行います。
「高熱が続く」「のどがとても痛そう」「目も赤くなってきた」など、気になる症状がある場合はご相談ください。
子どもの病気についてはこちら
一宮市・尾張・西濃地域で耳・鼻・のどなどでお悩みの方へ
耳・鼻・のどなどでお困りの方は、お気軽に楓みみはなのどクリニックへご相談ください。
耳・鼻・のどの専門医が、お子さまからご高齢の方まで、一人ひとりの症状に合わせて丁寧に診察し、必要な検査・治療をご提案いたします。
楓みみはなのどクリニックでは、一宮市をはじめ、
- 江南市
- 稲沢市
- 羽島市
- 岩倉市
- 北名古屋市
- 扶桑町
- 大口町
- 小牧市
- 各務原市
など、尾張・西濃地域を中心に多くの患者さんにご来院いただいています。
耳・鼻・のどの症状でお困りの方は、お気軽にご相談ください。
ご予約・お問い合わせ
耳・鼻・のどの病気は、症状が軽いうちから治療を開始することで、症状を軽減できる場合があります。
気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。

📞 電話予約はこちら👉050-5213-8990
執筆・監修医師紹介

中下 陽介(なかしもようすけ)
院長・医学博士・耳鼻咽喉科専門医
耳・鼻・のどの症状でお困りの患者さんに安心して受診していただけるよう、一人ひとりの症状や生活背景に合わせた分かりやすい診療を心掛けています。
当院では、専門的な知識と経験を生かし、適切な検査・診断・治療をご提案しています。気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。
主な資格・認定
- 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定補聴器相談医
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定騒音性難聴担当医
- 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- 嚥下トレーニング協会認定講師
- 日本レセプト学会認定レセプト管理士
- 博士(医学)広島大学
- 補聴器適合判定医師




