帯状疱疹ワクチンは何歳から?一宮市の定期接種と費用、2種類のワクチンの違い

「市から案内はがきが届いたけれど、受けたほうがいいの?」「2種類あるワクチンの違いがわからない」。
外来では、帯状疱疹ワクチンについてこうしたご質問をよくいただきます。
この記事では、帯状疱疹のしくみから、ワクチンの選び方、一宮市の2026年度の定期接種と費用まで、耳鼻咽喉科の視点でわかりやすくご説明します。
帯状疱疹とは?水ぼうそうのウイルスが原因です

帯状疱疹は、子どもの頃にかかった水ぼうそう(水痘)のウイルスによって起こる病気です。
水ぼうそうが治ったあとも、ウイルスは体の神経の中に潜み続けています。
加齢や疲れ、ストレスなどで免疫の力が落ちたときに、眠っていたウイルスが再び活動し始めることで発症します。
体の左右どちらか一方に、神経に沿って帯のように痛みと赤い発疹、水ぶくれが出るのが特徴です。
帯状疱疹は毎年約60万人が発症し、70歳代で最も多く、80歳までに約3人に1人が経験するといわれています。
注意したいのは、発疹が治ったあとも痛みが長く続く「帯状疱疹後神経痛」です。
50歳以上の方の約2割に起こるといわれ、夜眠れないほどの痛みが続くこともあります。
だからこそ、かからないための予防が大切です。
耳のまわりに出る帯状疱疹にご注意ください
帯状疱疹は、顔や耳の神経にも起こります。
耳のまわりに出たものは「ラムゼイ・ハント症候群」と呼ばれ、耳鼻咽喉科で診療する代表的な病気のひとつです。

主な症状は、耳の痛みや耳の水ぶくれ、顔の麻痺(顔が動かしにくい、目が閉じにくい、口から水がこぼれる)、難聴や耳鳴り、めまいです。
顔の麻痺や難聴は、治療が遅れると後遺症が残ることがあります。
耳の痛みと一緒に、顔の動かしにくさや聞こえにくさを感じたら、早めに耳鼻咽喉科を受診してください。
帯状疱疹ワクチンは2種類あります
帯状疱疹ワクチンには「不活化ワクチン(シングリックス)」と「生ワクチン」の2種類があり、接種回数や効果、接種できる方が異なります。

不活化ワクチン(シングリックス)
2か月以上の間隔をあけて、2回接種します。
予防効果は、接種1年後で9割以上、5年後で約9割、10年後でも約7割と報告されており、効果が長く続くのが特徴です。
帯状疱疹後神経痛の予防効果も、接種3年後で9割以上とされています。
免疫の状態にかかわらず接種できるため、持病の治療中の方にも選びやすいワクチンです。
注射した部位の痛みや腫れ、筋肉痛、だるさ、発熱などが出ることがありますが、多くは数日で治まります。
生ワクチン
1回の接種で済み、費用を抑えられるのが特徴です。
予防効果は、接種1年後で約6割、5年後で約4割です。
病気や治療によって免疫が低下している方は接種できません。
どちらが合うかは、年齢や持病、服用中のお薬によって変わります。
迷われる方は、お気軽にご相談ください。
【2026年度】一宮市の帯状疱疹ワクチン定期接種
帯状疱疹ワクチンは、2025年4月から国の定期接種になりました。対象の方は、費用の一部を市が負担する形で接種を受けられます。

対象になる方
一宮市民で、2026年度(2026年4月〜2027年3月)に、65歳・70歳・75歳・80歳・85歳・90歳・95歳・100歳になる方です。
対象の方には、2026年4月中旬に一宮市から案内はがきが届いています。
このほか、60〜64歳でヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害があり、身体障害者手帳1級相当の方も対象です。
当院は一宮市の協力医療機関です。
自己負担額
生活保護世帯の方は、事前に一宮市の生活福祉課で証明書の発行を受けると、自己負担金が免除になります。
接種期限は2027年3月31日です
今年度を過ぎると、定期接種の対象外になります。
シングリックスは2か月以上あけて2回接種するため、年度内に2回とも終えるには、1回目を2027年1月中までに受けることをおすすめします。
年明けは予約が混み合うことが予想されますので、お早めにご予約ください。
当日の持ち物
一宮市から届いた案内はがき、マイナンバーカードなどの身分証明書をお持ちください。
過去に帯状疱疹ワクチンを受けたことがある方は、接種の記録もお持ちください。
はがきを紛失された方は、一宮市のホームページから再発行を申請できます。
定期接種の対象でない50歳以上の方へ

定期接種の対象年齢ではない50歳以上の一宮市民の方は、一宮市の任意接種助成を利用できます。
助成額は5,000円(上限)で、1人1回限りです。接種費用から5,000円を差し引いた金額をお支払いいただきます。
当院は一宮市の協力医療機関です。
ただし、任意接種で接種を終えると、定期接種の対象外になります。
60代前半の方は、65歳の定期接種を待つか、今のうちに任意接種を受けるかでお悩みになることがあります。
健康状態によってどちらがよいかは異なりますので、ご相談ください。
※制度の内容は、2026年9月時点の一宮市の情報にもとづいています。
最新の情報は一宮市のホームページでご確認ください。
帯状疱疹かな?と思ったら、早めの受診を

次のような症状があれば、帯状疱疹の可能性があります。
・体の片側に、ピリピリ、ズキズキする痛みがある
・痛みのある場所に、赤い発疹や水ぶくれが出てきた
・耳の痛み、顔の動かしにくさ、聞こえにくさがある
帯状疱疹の治療では、発疹が出てからできるだけ早く(目安は72時間以内)抗ウイルス薬を始めることが大切です。
早く治療を始めることで、症状を軽くし、神経痛を残りにくくすることが期待できます。
発疹より先に痛みだけが出ることも多いので、「いつもと違う痛み」を感じたら早めにご相談ください。
よくあるご質問
Q1. 帯状疱疹に一度かかったら、もうかからないのでは?
帯状疱疹は再発することがあります。過去にかかった方も、ワクチン接種の対象になります。
接種の時期については医師にご相談ください。
Q2. 持病があっても接種できますか?
多くの方が接種できます。
免疫を抑えるお薬を使っている方は生ワクチンを接種できませんが、不活化ワクチン(シングリックス)は接種できます。
服用中のお薬をお知らせください。
Q3. 予約は必要ですか?
ワクチンを準備するため、予約制とさせていただいています。
受付またはお電話でご相談ください。
一宮市・尾張・西濃地域で耳・鼻・のどなどでお悩みの方へ
耳・鼻・のどなどでお困りの方は、お気軽に楓みみはなのどクリニックへご相談ください。
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執筆・監修医師紹介

中下 陽介(なかしもようすけ)
院長・医学博士・耳鼻咽喉科専門医
耳・鼻・のどの症状でお困りの患者さんに安心して受診していただけるよう、一人ひとりの症状や生活背景に合わせた分かりやすい診療を心掛けています。
当院では、専門的な知識と経験を生かし、適切な検査・診断・治療をご提案しています。気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。
主な資格・認定
- 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定補聴器相談医
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定騒音性難聴担当医
- 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- 嚥下トレーニング協会認定講師
- 日本レセプト学会認定レセプト管理士
- 博士(医学)広島大学
- 補聴器適合判定医師




