首にしこり・リンパ節が腫れた|頚部リンパ節炎の原因・症状・検査・治療
首にしこり・リンパ節が腫れた、頚部リンパ節炎の原因・症状・検査・治療
「首にグリグリしたものを触れる」
「首の横が腫れて痛い」
「風邪をひいたあとから首にしこりがある」
このような場合、首のリンパ節が腫れている可能性があります。
鼻やのどなどに感染が起こると、その周囲のリンパ節が反応して大きくなることがあります。さらに炎症によって痛みや発熱などを伴う状態を頚部リンパ節炎と呼びます。リンパ節炎は感染症によって起こることが多く、ウイルスや細菌などさまざまな病原体が原因になります。
一方、首のしこり=すべてリンパ節炎とは限りません。
特に腫れが長く続く、徐々に大きくなる、硬いしこりがある場合などには、別の病気が隠れていないか確認することが大切です。

リンパ節とは?
リンパ節は、全身に分布している免疫に関わる組織です。
細菌やウイルスなどが体内に入ったときに、免疫反応が起こる場所の一つとして働きます。
首には多くのリンパ節があり、
- あごの下
- 耳の周囲
- 首の横
- 首の後ろ
- 首の前
- 鎖骨の上
など、さまざまな場所に分布しています。
鼻やのど、口の中などに感染や炎症が起こると、その周囲のリンパ節が反応して腫れることがあります。
頚部リンパ節炎とは?
鼻やのどなどに感染が起こると、首のリンパ節で免疫反応が起こります。
その結果、
鼻・のどなどに感染
↓
リンパ節で免疫反応
↓
リンパ節が腫れる
↓
痛み・発熱などが起こる
ことがあります。
特に子どもでは、風邪などの感染に伴って首のリンパ節が腫れることは珍しくありません。
ただし、原因は一つではありません。

頚部リンパ節が腫れる主な原因
ウイルス感染
風邪などのウイルス感染に伴って、首のリンパ節が腫れることがあります。
のどの痛み、鼻水、咳、発熱などを伴うことがあります。
ウイルス感染が原因の場合には、抗菌薬はウイルスそのものには効果がありません。
細菌感染
細菌感染によってリンパ節そのものに強い炎症が起こることがあります。
腫れや痛みが強くなったり、発熱を伴ったりすることがあります。
細菌感染が疑われる場合には、状態に応じて抗菌薬による治療を行います。
つまり、「頚部リンパ節炎→抗菌薬」と一律に考えるのではなく、原因や症状を確認して治療を選ぶことが大切です。
その他の感染症
リンパ節炎は一般的な風邪だけでなく、伝染性単核球症、猫ひっかき病、結核・非結核性抗酸菌感染症など、さまざまな感染症で起こることがあります。
そのため、経過やリンパ節の状態によっては詳しい検査が必要になります。
首のしこりはリンパ節炎以外のこともあります
首にはリンパ節以外にも、甲状腺、唾液腺、筋肉、血管など多くの組織があります。
そのため、「首にしこりがある」という症状だけで頚部リンパ節炎と判断することはできません。
感染症以外にも、
・甲状腺の病気
・唾液腺の病気
・良性腫瘍
・リンパ腫
・頭頸部がんなどからのリンパ節転移
などを鑑別する必要があります。
もちろん、首のしこりがあるからといって、すぐに悪性疾患ということではありません。
一方で、特に成人では「痛くないから大丈夫」と自己判断せず、長く続くしこりは一度確認することが重要です。
成人の持続する頸部腫瘤では腫瘍性疾患の除外が重要とされています。
こんな首のしこりは早めに受診してください
次のような場合には、一度耳鼻咽喉科で確認することをおすすめします。
・しこりがなかなか小さくならない
・徐々に大きくなっている
・硬くて動きにくい
・強い痛みや高熱を伴う
・皮膚が赤く大きく腫れている
・飲み込みにくい、のどが痛い
・声がれが続いている
・原因不明の体重減少がある
特に成人では、明らかな感染の原因がなく2週間以上しこりが続いている場合や、いつからあるのか分からない場合は、詳しい評価が必要となる目安の一つです。硬く動きにくい、皮膚の異常なども注意する所見です。
ここは「2週間以上=がん」という意味ではなく、放置せず原因を確認する目安として説明するのが適切です。
耳鼻咽喉科では何を調べるの?

まず、しこりについて、
「いつからあるか」
「痛みがあるか」
「大きくなっていないか」
「発熱があるか」
「最近、風邪やのどの痛みがなかったか」
などを確認します。
実際に首を触って、しこりの場所・大きさ・硬さ・動き・痛みなどを診察します。
さらに鼻・口・のど・耳などを診察し、リンパ節が腫れている原因となる病変がないか確認します。
必要に応じて、
・血液検査
・超音波(エコー)検査
・CT・MRIなどの画像検査
・細胞を採取する検査(穿刺吸引細胞診など)
を検討します。
すべての患者さんにこれらの検査が必要なわけではなく、年齢・症状・診察所見・経過などから必要な検査を判断します。
成人で悪性疾患のリスクが高いと判断される頸部腫瘤では、造影CTまたはMRIや、必要に応じて穿刺吸引細胞診(FNA)などが推奨されています。
頚部リンパ節炎の治療
治療は原因によって異なります。
ウイルス感染に伴うリンパ節の腫れでは、症状や経過をみながら治療します。
細菌感染が疑われる場合には、状態に応じて抗菌薬を使用します。
痛みや発熱が強い場合には、症状を和らげる治療を行うことがあります。
大切なのは、
「リンパ節が腫れているから、とりあえず抗菌薬」ではなく、原因を考えて治療することです。
また、治療後に腫れが小さくなっているかを確認することも重要です。
感染によるものと考えられていた成人の首のしこりでも、改善しない場合には追加評価が必要です。
当院での診療について
当院では、首のしこりやリンパ節の腫れについて、まず首の状態を診察します。
さらに、耳鼻咽喉科として耳・鼻・口・のどなどを確認し、リンパ節が腫れている原因を探します。
必要に応じて血液検査や超音波検査(エコー検査)などを行い、さらに詳しい画像検査や専門的な検査が必要と判断した場合には、検査・治療が可能な医療機関へご紹介します。
「風邪のあとだから大丈夫だろう」と思っていた首のしこりがなかなか小さくならない場合も、一度ご相談ください。
一宮市・尾張・西濃地域で耳・鼻・のどなどでお悩みの方へ
耳・鼻・のどなどでお困りの方は、お気軽に楓みみはなのどクリニックへご相談ください。
耳・鼻・のどの専門医が、お子さまからご高齢の方まで、一人ひとりの症状に合わせて丁寧に診察し、必要な検査・治療をご提案いたします。
楓みみはなのどクリニックでは、一宮市をはじめ、
- 江南市
- 稲沢市
- 羽島市
- 岩倉市
- 北名古屋市
- 扶桑町
- 大口町
- 小牧市
- 各務原市
など、尾張・西濃地域を中心に多くの患者さんにご来院いただいています。
耳・鼻・のどの症状でお困りの方は、お気軽にご相談ください。
ご予約・お問い合わせ
耳・鼻・のどの病気は、症状が軽いうちから治療を開始することで、症状を軽減できる場合があります。
気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。

📞 電話予約はこちら👉050-5213-8990
執筆・監修医師紹介

中下 陽介(なかしもようすけ)
院長・医学博士・耳鼻咽喉科専門医
耳・鼻・のどの症状でお困りの患者さんに安心して受診していただけるよう、一人ひとりの症状や生活背景に合わせた分かりやすい診療を心掛けています。
当院では、専門的な知識と経験を生かし、適切な検査・診断・治療をご提案しています。気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。
主な資格・認定
- 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定補聴器相談医
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定騒音性難聴担当医
- 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- 嚥下トレーニング協会認定講師
- 日本レセプト学会認定レセプト管理士
- 博士(医学)広島大学
- 補聴器適合判定医師




