耳が詰まった感じがする原因は?耳閉感を起こす病気を解説
耳は、会話や周囲の音を聞き取るために欠かせない感覚器官です。普段は意識することが少ないものの、聞こえ方にわずかな変化が生じるだけでも、気になりやすくなります。耳の症状にはさまざまな種類があり、現れ方や原因によって必要な対応も異なります。違和感をそのままにせず、どのような状態が考えられるのかを知っておくことが大切です。
耳閉感とは
耳閉感とは、耳がふさがっているような感じや、水の中にいるようなこもり感を指します。音が遠く感じる、自分の声が響く、耳抜きをしてもすっきりしないなど、感じ方には個人差があります。
耳閉感は、耳の入口にある外耳だけではなく、鼓膜の奥にある中耳や、音を感じる内耳に異常があるときにも現れます。見た目では耳がふさがっていなくても、鼓膜の動きや耳管の働き、聴力に変化が生じることで詰まりを感じる場合があります。
耳垢栓塞や外耳炎
耳垢が外耳道を塞ぐ耳垢栓塞では、音が鼓膜まで届きにくくなり、耳閉感や聞こえにくさが現れます。入浴や水泳のあとに耳垢が水分を含んで膨らみ、急に耳が詰まったように感じることもあります。
また、外耳炎によって外耳道が腫れた場合にも耳閉感が起こります。耳の痛みやかゆみ、耳だれを伴うこともあります。耳かきや綿棒を奥まで入れると症状を悪化させることがあるため、無理に触らず耳鼻咽喉科で確認することが大切です。
滲出性中耳炎
滲出性中耳炎は、鼓膜の奥にある中耳に液体がたまる病気です。中耳に液体がたまることで鼓膜の動きが悪くなり、耳閉感や聞こえにくさが生じます。強い耳の痛みや発熱が目立たないこともあります。
原因には、鼻の奥と中耳をつなぐ耳管の働きの低下などがあります。子どもに多くみられますが、大人でも発症します。特に大人で片耳だけ症状が続く場合は、耳だけでなく鼻やのどの奥の状態も確認することがあります。
耳管狭窄症・耳管開放症
耳管狭窄症は、鼻炎やかぜなどによって耳管が開きにくくなり、中耳の圧力をうまく調整できなくなる状態です。耳の詰まりや聞こえにくさ、自分の声が響く感じなどが現れます。飛行機の離着陸など、気圧が急激に変化したときにも似た症状が起こることがあります。
一方、通常は閉じている耳管が開いた状態が続く耳管開放症でも耳閉感が起こります。自分の声や呼吸音が強く響くことが特徴です。同じ耳の詰まりでも原因となる状態は異なるため、症状だけで判断せず診察を受けることが重要です。
突発性難聴・急性低音障害型感音難聴
突然片耳が聞こえにくくなる突発性難聴では、難聴だけでなく耳閉感や耳鳴り、めまいを伴う場合があります。「耳がこもるだけ」「水が入ったように感じる」と思っていても、実際には聴力が低下していることがあります。
また、低い音を中心に聞こえにくくなる急性低音障害型感音難聴でも、耳閉感を強く感じることがあります。内耳の病気は耳の中を見ただけでは分からないことも多いため、急に耳が詰まった場合や聞こえ方が変化した場合は、早めに聴力検査を受けることが大切です。
メニエール病
耳の詰まりとともに、めまいや耳鳴り、難聴を繰り返す場合には、メニエール病が関係していることがあります。メニエール病では、内耳にあるリンパ液が過剰な状態となる内リンパ水腫が、症状に関係すると考えられています。
症状はめまいの発作とともに現れることがあり、聞こえ方が変化する場合もあります。繰り返すうちに聴力に影響することもあるため、耳閉感だけでなく、めまいや耳鳴りの有無も含めて経過を確認することが大切です。
耳が詰まった感じが続く場合は受診を
耳閉感の原因を調べる際は、外耳道や鼓膜の状態を確認し、必要に応じて聴力検査や中耳の圧力を調べる検査などを行います。耳垢、外耳炎、中耳炎、耳管の異常、内耳の病気などを確認しながら、どこに原因があるのかを判断します。
特に、突然耳が詰まった、片耳だけ聞こえにくい、耳鳴りやめまいを伴うといった場合は、突発性難聴など早期の対応が必要な病気が隠れていることがあります。症状が続く場合や聞こえ方に変化を感じた場合は放置せず、耳鼻咽喉科を受診してください。
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執筆・監修医師紹介

中下 陽介(なかしもようすけ)
院長・医学博士・耳鼻咽喉科専門医
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当院では、専門的な知識と経験を生かし、適切な検査・診断・治療をご提案しています。気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。
主な資格・認定
- 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定補聴器相談医
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定騒音性難聴担当医
- 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- 嚥下トレーニング協会認定講師
- 日本レセプト学会認定レセプト管理士
- 博士(医学)広島大学
- 補聴器適合判定医師




