のどが強く痛い・飲み込めない|急性喉頭蓋炎の症状と治療
のどが強く痛い・飲み込めない|急性喉頭蓋炎に注意
「急にのどが強く痛くなった」
「唾を飲み込むのもつらい」
「声が出しにくい」
このような症状の原因の一つに、急性喉頭蓋炎(きゅうせいこうとうがいえん)があります。
急性喉頭蓋炎は、のどの奥にある「喉頭蓋」とその周囲に強い炎症や腫れが起こる病気です。
一般的なのど風邪と似た症状から始まることがありますが、腫れが強くなると空気の通り道が狭くなり、短時間で呼吸が苦しくなることがあります。
そのため、早期に状態を見極めることが非常に重要な病気です。

急性喉頭蓋炎とは?
喉頭蓋は、舌の付け根の後方、喉頭の入口付近にある葉っぱのような形をした組織です。
飲み込むときに、食べ物や飲み物が気道へ入りにくくする気道を守る仕組みの一部として働いています。
急性喉頭蓋炎では、この喉頭蓋やその周囲に急激な炎症・浮腫が起こります。実際には喉頭蓋だけでなく、披裂喉頭蓋ひだなど周囲の声門上部にも炎症が及ぶことがあります。

急性喉頭蓋炎の主な症状
代表的な症状は、
- 強いのどの痛み
- 飲み込むと強く痛む
- 飲み込みにくい
- 発熱
- 声がこもる・声が出しにくい
- 唾液を飲み込みにくい
- 息苦しい
などです。
成人では、強い嚥下痛や嚥下困難、声の変化などが重要な症状になります。
注意したいのは、口を開けて見えるのどの所見がそれほど強くないのに、患者さんが非常に強いのどの痛みを訴えることがある点です。
「見えるのどはそれほど赤くないのに、唾を飲み込むのもつらい」という場合には、通常の咽頭炎だけでなく、喉頭蓋炎など「さらに奥」の病気も考える必要があります。
このような症状は特に注意が必要です
次のような症状がある場合には、気道が狭くなっている可能性があります。
「息が苦しい」
「息を吸うときにヒューヒュー・ゼーゼーという普段と違う音がする」
「唾液を飲み込めず、よだれが出る」
「声が急に出しにくくなった・こもった声になった」
「横になるより、座っている方が呼吸しやすい」
「短時間で症状が急速に悪化している」
特に呼吸困難や吸気性喘鳴(stridor)、唾液を飲み込めない状態は緊急性の高いサインです。

鼻から細い内視鏡で喉頭蓋を確認します
急性喉頭蓋炎では、喉頭蓋は口を開けただけでは十分に確認できないことがあります。
耳鼻咽喉科では、患者さんの全身状態や呼吸状態を確認したうえで、必要に応じて鼻から細い内視鏡を入れて喉頭を観察します。
内視鏡では、
① 喉頭蓋の腫れ
② 喉頭蓋周囲の腫れ
③ 気道がどの程度保たれているか
④ 膿瘍(うみがたまる)などを疑う所見がないか
などを確認します。
ただし、呼吸状態が悪い場合には、検査そのものよりも気道確保を含む救急対応が優先されます。急性喉頭蓋炎では検査中にも気道状態が変化する可能性があるため、重症例では適切な人員・設備のある環境での評価が重要です。

急性喉頭蓋炎と診断したら「気道の安全」が最優先です
急性喉頭蓋炎で最も重要なのは、
「このまま気道が保たれるのか」
を判断することです。
症状が軽く見えても、その後に喉頭蓋や周囲の腫れが増悪する場合があります。国内の入院症例の報告でも、入院時には比較的軽度でも、その後腫脹が増悪した症例が報告されています。
そのため、急性喉頭蓋炎が疑われる場合には、呼吸状態や内視鏡所見などから重症度を判断し、必要に応じて速やかに入院・救急対応のできる医療機関へ紹介します。
治療はどのように行うの?
急性喉頭蓋炎の治療では、
① 気道を安全に保つこと
② 感染症に対する治療を行うこと
が重要です。
細菌感染が原因として考えられるため、医療機関では抗菌薬による治療が行われます。重症度によっては静脈内投与が必要になります。
また、状態によっては喉頭の腫れに対する治療が行われます。
さらに気道の狭窄が強くなる場合には、
気管挿管や気管切開などの緊急気道確保
が必要になることがあります。国内報告でも、急性喉頭蓋炎の入院患者の一部で緊急気道確保が必要でした。
したがって、急性喉頭蓋炎は「薬を飲んで自宅で様子をみればよい病気」と一律には考えないことが重要です。

夜間に呼吸が苦しくなったら
急性喉頭蓋炎では、症状が短時間で悪化することがあります。
「息が苦しい」
「息を吸うときに普段と違う音がする」
「唾液が飲み込めない」
「急速に悪化している」
といった症状がある場合には、翌朝まで待たず、救急対応が可能な医療機関を受診してください。
呼吸困難が強い場合には、救急車を要請してください。
「普通ののど風邪」と思い込まないことが大切です
急性喉頭蓋炎は、初期には「のど風邪かな?」と思うような症状から始まることがあります。
しかし、
のどの痛みが非常に強い
唾を飲み込むことさえつらい
見えるのどの状態と症状の強さが合わない
声がおかしい
といった場合には、のどのさらに奥にある喉頭蓋まで確認することが重要です。
耳鼻咽喉科では、必要に応じて内視鏡を用いて喉頭蓋・喉頭まで観察し、気道への影響を評価します。
一宮市・尾張・西濃地域で耳・鼻・のどなどでお悩みの方へ
耳・鼻・のどなどでお困りの方は、お気軽に楓みみはなのどクリニックへご相談ください。
耳・鼻・のどの専門医が、お子さまからご高齢の方まで、一人ひとりの症状に合わせて丁寧に診察し、必要な検査・治療をご提案いたします。
楓みみはなのどクリニックでは、一宮市をはじめ、
- 江南市
- 稲沢市
- 羽島市
- 岩倉市
- 北名古屋市
- 扶桑町
- 大口町
- 小牧市
- 各務原市
など、尾張・西濃地域を中心に多くの患者さんにご来院いただいています。
耳・鼻・のどの症状でお困りの方は、お気軽にご相談ください。
ご予約・お問い合わせ
耳・鼻・のどの病気は、症状が軽いうちから治療を開始することで、症状を軽減できる場合があります。
気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。

📞 電話予約はこちら👉050-5213-8990
執筆・監修医師紹介

中下 陽介(なかしもようすけ)
院長・医学博士・耳鼻咽喉科専門医
耳・鼻・のどの症状でお困りの患者さんに安心して受診していただけるよう、一人ひとりの症状や生活背景に合わせた分かりやすい診療を心掛けています。
当院では、専門的な知識と経験を生かし、適切な検査・診断・治療をご提案しています。気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。
主な資格・認定
- 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定補聴器相談医
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定騒音性難聴担当医
- 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- 嚥下トレーニング協会認定講師
- 日本レセプト学会認定レセプト管理士
- 博士(医学)広島大学
- 補聴器適合判定医師






