概要

乗り物(車や船、列車、飛行機など)で移動するときの動きによって起こる一連の症状(特に吐き気)のことをいいます。乗り物酔いは、動きが大きすぎたときなど、内耳の平衡感覚をつかさどる部分(半規管や前庭)への刺激が多すぎたときに起こります。また、運動を感知する部分(目や内耳、筋肉など)から脳が受け取った情報が互いにずれている場合にも起こります。例えば、乗り物に乗っているときにじっと同じ方向ばかり見ている(本を読む、壁を見るなど)ときに乗り物酔いになります。
乗り物酔いになりやすいタイプがり、女性やお子様、片頭痛になりやすい人、内耳炎のある人、妊娠していたり避妊薬を服用している人などで、乗り物酔いになりやすいと言われています。
治療はお薬の治療もありますが、予防が大切です。また、めまいで行うリハビリテーションが有効なことがあります。

以下を参考にしてください。

  • 乗り物に乗っているときは、近くのものを凝視(ジーっと見る)しない。本を読んだり、動画をみたりしない。
  • 乗り物に乗っているときは、なるべく頭と体は動かさず、ゆったりとした姿勢で座ったり、寝る。
    (例)揺れを感じにくい席を選ぶ。例えば前方の席、飛行機の翼の近くの席、船の前方や中央の席など。
  • 乗り物に乗っているときは、窓を開けるなどをして換気をする。
  • 乗り物に乗る前後、乗っているときは、喫煙や飲酒をしない。油っぽいものやにおいや味がきついものは食べない。

 

執筆・監修医師紹介

医師 中下陽介院長/医学博士
楓みみはなのどクリニック 院長 中下 陽介

経歴

    • 関西医科大学 医学部医学科 卒業
    • 広島大学大学院 医歯薬学総合研究科 卒業
    • 広島大学関連病院勤務
    • 木沢記念病院 耳鼻咽喉科 副部長
    • 岐阜大学医学部付属病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 助教(臨床講師)
    • 中濃厚生病院 頭頸部・耳鼻咽喉科 部長
    • 楓みみはなのどクリニック 院長

認定・資格

    • 日本専門医機構認定耳鼻咽喉科専門医
    • 日本耳鼻咽喉科学会認定補聴器相談医
    • 日本耳鼻咽喉科学会認定騒音性難聴担当医
    • 日本めまい平衡医学会認定めまい相談医
    • 日本医師会認定健康スポーツ医
    • 博士(医学)広島大学
    • 補聴器適合判定医師

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